単価・市場データ27独自データあり

SES単価 相場一覧【2026年実データn=50件】言語・年次・クラウド別の完全早見表

小川将司
小川将司代表取締役

IT業界12年・SES事業6年の経営者が2026Q1の実稼働案件データ(n=50件以上)をもとに執筆

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この記事でわかること

  • SES単価 相場の言語別早見表(Heyday 2026Q1実案件データ n=50件以上)
  • クラウド経験(AWS+8/Azure+6/GCP+7)・上流工程(PM+15/要件定義+10)のボーナス計算式
  • 商流1段階で月10〜15万円変わる仕組みと、エンド直案件での差分実額
  • 経験年数×言語×クラウドの組み合わせ単価シミュレーション表

この記事の対象: 自分の単価が相場と比べて高いのか低いのか判断したいSESエンジニア

2026年4月更新: Heyday 2026Q1(1〜3月)の実稼働案件データ(n=50件以上)を全面更新。言語×経験年数×クラウドの組み合わせ早見表を新設しました。

SESエンジニアの単価相場は言語・経験年数・商流で大きく変わる。この記事では、Heyday株式会社が2026年Q1(1〜3月)に取り扱った実案件データ(n=50件以上、エンド直・1次のみ)をもとに、最新の相場を言語別・クラウド別・上流工程別に解説する。

「自分の単価は相場と比べて高いのか低いのか」という問いに、この記事だけで答えが出せるように設計した。


結論:SES単価 相場の早見表(2026年Q1実データ)

まず結論から示す。以下は**Heyday 2026Q1実案件(n=50件以上、エンド直・1次のみ)**から算出した、言語×経験年数別の単価レンジだ。

言語別・経験年数別 単価相場早見表

言語1〜3年3〜5年5〜10年備考
Java42〜53万円55〜72万円65〜84万円案件数最多。金融・官公庁で上振れ
Python46〜57万円60〜76万円70〜89万円AI/ML案件は別途プレミアム
Go50〜62万円65〜82万円75〜96万円需要増加中。マイクロサービスで高単価
PHP38〜47万円45〜63万円55〜74万円Laravel案件が主流
Ruby41〜51万円50〜68万円60〜79万円Rails案件中心。スタートアップに多い
TypeScript/JS42〜53万円55〜72万円65〜84万円フロント・フルスタック両対応
Swift46〜57万円60〜76万円70〜89万円iOS案件で安定した需要
C#41〜51万円50〜68万円60〜79万円.NET・Azure連携で上昇傾向

出典:Heyday株式会社 2026年Q1(1〜3月)成約案件データ(n=50件以上、エンド直・1次のみ)

上記の数値に、クラウド経験と上流工程経験がボーナスとして加算される(詳細は後述)。


Heyday 2026Q1 実データ:業界相場との差分

Heydayが2026Q1に成約した案件(エンド直・1次のみ)の平均成約単価と業界相場の中央値を比較する。

言語・条件Heyday平均成約単価業界相場中央値差分
Java(経験3〜5年)72万円65万円+7万円
Python(AI/ML案件)83万円72万円+11万円
Go(経験3〜5年)78万円70万円+8万円
TypeScript/React72万円63万円+9万円
PHP(Laravel)65万円58万円+7万円

この差分が生まれる主な理由は3つある。

  1. 商流の浅さ:エンド直または1次のみで案件を受注する方針を徹底している。2次・3次になると中間マージンが積み重なり、同じエンドユニット単価でもエンジニアへの還元額が下がる。
  2. 案件の選別:スキルが高いエンジニアを適切な単価の案件にマッチングするため、低単価・量産型の案件は受けない。
  3. 単価交渉の実施:更新時に単価交渉を必ず実施する体制を取っている。

ただし、これはHeydayを通じた場合の数値だ。他社と比較する際は「自分が今の単価でどの商流にいるのか」を確認することが先決になる。


SES単価の仕組みと決まり方

SES単価とは

SES単価とは、クライアント企業がSES企業に対して支払う月額の報酬だ。エンジニア個人に直接支払われるものではなく、SES企業を通じて還元率に応じた金額がエンジニアの給与となる。

たとえば、SES単価が月額70万円で還元率が70%の場合、エンジニアの月給(額面)は49万円となる。

単価の精算方法

SES契約では、月額単価に対して「精算幅」が設定されるのが一般的だ。

  • 精算幅の例:140〜180時間/月
  • 下限割れ:140時間を下回った場合、1時間あたりの控除が発生する
  • 上限超え:180時間を超えた場合、1時間あたりの超過単価が加算される

精算幅が狭い(例:150〜170時間)案件は残業代が出やすい一方、精算幅が広い(例:130〜200時間)案件は長時間稼働しても追加報酬が発生しにくい構造になる。


クラウド経験・上流工程による単価ボーナス

言語ベースの単価に加えて、クラウド経験と上流工程の経験が単価に加算される。以下はHeydayが実案件での成約価格を分析した際のボーナス計算式だ。

クラウド経験ボーナス(月額・目安)

クラウド単価ボーナス補足
AWS+8万円需要最大。SAP資格でさらに上乗せ
GCP+7万円データ基盤案件で高評価
Azure+6万円エンタープライズで増加傾向
クラウドなし+0万円

上流工程経験ボーナス(月額・目安)

担当工程単価ボーナス補足
PM(プロジェクトマネジメント)+15万円最も希少性が高い
要件定義+10万円ビジネス理解が必要
基本設計+7万円非機能要件の知識で差がつく
詳細設計・実装のみ+0万円基準値

組み合わせシミュレーション

たとえば「Java・経験5年・AWSあり・要件定義経験あり」の場合:

ベース単価(Java 5〜10年の中央値):約70万円
+ AWSボーナス:+8万円
+ 要件定義ボーナス:+10万円
= 推定単価レンジ:83〜93万円

「TypeScript・経験3年・クラウドなし・実装のみ」の場合:

ベース単価(TypeScript/JS 3〜5年の中央値):約60万円
+ クラウドなし:+0万円
+ 上流なし:+0万円
= 推定単価レンジ:55〜72万円

自分の条件を当てはめると、おおよその市場単価レンジが算出できる。


言語別SES単価相場の詳細

バックエンド言語

言語単価レンジ(月額)中央値(目安)備考
Java42〜84万円65万円案件数が最多。金融・官公庁で高単価
Python46〜89万円70万円AI/ML案件は高単価。Web開発は標準的
PHP38〜74万円58万円Laravel案件が主流。レガシーCMSは低単価
Ruby41〜79万円63万円Rails案件が中心。スタートアップに多い
Go50〜96万円75万円需要増加中。マイクロサービスで高単価
C#41〜79万円65万円.NET案件が中心。Azure連携で上昇傾向
Kotlin46〜89万円70万円Androidアプリ+サーバーサイドで需要増
Scala58〜99万円80万円希少性が高く高単価。ただし案件数は少ない
Rust58〜107万円82万円案件数は少ないが、希少性から高単価
TypeScript(バックエンド)42〜84万円68万円Node.js/NestJS案件。フルスタックで評価上昇

フロントエンド

技術単価レンジ(月額)中央値(目安)備考
TypeScript/React42〜84万円65万円フロントエンドの主流。Next.js経験で上乗せ
TypeScript/Vue.js38〜79万円60万円国内企業で根強い人気
TypeScript/Angular42〜82万円63万円エンタープライズで一定の需要

モバイル

技術単価レンジ(月額)中央値(目安)備考
Swift(iOS)46〜89万円70万円ネイティブ開発で安定した需要
Kotlin(Android)44〜85万円68万円ネイティブ開発。Java経験者からの移行が多い
Flutter/Dart46〜89万円70万円クロスプラットフォーム需要が急増
React Native42〜84万円65万円React経験者に有利

インフラ・SRE

技術単価レンジ(月額)中央値(目安)備考
AWS46〜98万円72万円需要最大。SAP/SA資格で上乗せ
Azure44〜93万円68万円エンタープライズで増加傾向
GCP46〜96万円70万円データ基盤案件で高単価
Kubernetes/Docker50〜98万円75万円コンテナ技術の需要は高止まり
Terraform/IaC50〜96万円73万円インフラのコード化需要が堅調

AI/ML関連

AI・機械学習関連の技術は、2024年以降のLLMブームもあり、単価が大きく上昇している。

技術単価レンジ(月額)備考
MLエンジニア(TensorFlow/PyTorch)70〜100万円実務経験があれば高単価
データエンジニア(Spark/Airflow)65〜95万円データ基盤構築の需要が堅調
LLMアプリケーション開発75〜110万円RAG、ファインチューニング経験で高単価
MLOps70〜100万円ML基盤の運用・自動化需要が急増

単価アップのステップ・手取りシミュレーションを知りたい方はSES単価アップ完全ガイドを参照してほしい。


経験年数と単価の関係

経験年数は単価に影響する主要因のひとつだが、年数がそのまま単価に比例するわけではない。

経験年数別の単価傾向

経験年数単価レンジ(目安)備考
1年未満35〜45万円テスト、運用監視が中心
1〜3年38〜58万円実装案件に入れるようになる。言語スキルで差がつき始める
3〜5年50〜75万円設計〜実装を一人称で担当できるレベル。単価の伸びが最も大きい
5〜8年60〜90万円チームリード、技術選定に関われる。マネジメント経験で上振れ
8〜10年70〜100万円PM/PL、アーキテクト。技術×マネジメントの掛け合わせが鍵
10年以上75〜115万円専門領域の深さで単価が決まる

経験年数だけでは単価は決まらない

重要なのは、「経験年数」ではなく「経験の質」だ。

同じ「Java5年」でも、以下では単価が大きく変わる。

  • ケースA:Spring Bootで金融系APIを設計・実装、チームリード経験あり → 月額75万円前後
  • ケースB:レガシーJavaのバッチ改修、テスト中心 → 月額55万円前後

経験年数を積むだけでなく、どのような案件でどのような役割を担ったかが単価を決める。詳しい年収交渉のタイミングと方法はSES年収交渉完全ガイドを参照してほしい。


商流による単価差:エンド直vs多重下請け

SES単価に最も大きなインパクトを与えるのが商流の深さだ。

商流別の単価差(実額)

商流エンジニアの所属企業に届く単価(目安)
エンド直(1次請け)エンドクライアント支払額の100%
2次請けエンドクライアント支払額の85〜90%
3次請けエンドクライアント支払額の70〜80%
4次請け以降エンドクライアント支払額の55〜70%

エンドクライアントが月額90万円を支払っていても、3次請けの場合、エンジニアの所属企業に届くのは63〜72万円程度だ。商流が1段階深くなるごとに、月額で10〜15万円が中間マージンとして消える。

商流別の実額フロー(エンド100万円ケース)

エンドクライアント(月額100万円を支払う)
        ↓ 10〜15万円(元請けSIerのマージン)
元請けSIer(85〜90万円を受け取り、下請けに発注)
        ↓ 10〜15万円(2次請けのマージン)
2次請けSES企業(70〜80万円を受け取る)
        ↓ 15〜25万円(SES企業の運営コスト+利益)
エンジニア(月給額面:50〜60万円)

エンドが100万円払っていても、エンジニアに届くのは50〜60万円になる。

自分の案件が何次請けかを知ることは、単価交渉の大前提だ。詳しくはSES商流の仕組みと手取りへの影響を参照してほしい。

マージンの分母トリック

SES企業が「還元率75%」と謳っていても、計算の分母が「SES企業に届いた金額(受注単価)」なのか「エンドが支払った金額(エンド単価)」なのかで実質的な額面は大きく変わる。

具体例:

  • エンドが支払う金額:90万円
  • 元請けSIerのマージン後:78万円(元請けが12万円抜く)
  • SES企業の還元率75%(受注単価基準):78万円×75% = 58.5万円
  • 同じ手取りをエンド単価基準で計算すると:58.5万円÷90万円 = 65%

同じ手取り58.5万円でも「還元率75%」とも「還元率65%」とも表示できる。より詳しいマージン構造の解説はSESのマージン構造を1円単位で解説を参照してほしい。


なぜ会社はSES単価を教えてくれないのか?理由と対処法

「自分の単価を教えてくれない」は、SES業界で多くのエンジニアが直面する問題だ。法律上、会社には単価開示の義務はなく、非開示は違法ではない。しかし、不開示にはいくつかの構造的な理由がある。

企業が単価を開示しない4つの理由

理由1(マージン率の露見を防ぐ)

単価を開示するとマージン率が計算できてしまう。厚生労働省「令和5年度労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)」によると、全派遣業のマージン率の平均は**36.1%**だ(派遣料金平均25,337円、賃金平均16,190円から算出)。業界平均を上回るマージンを取っている会社は特に開示に消極的になる。

理由2(給与交渉への波及を防ぐ)

単価が高いと分かれば「もっと給与を上げてほしい」という交渉が発生する。これを事前に防ぐために非開示とする会社がある。

理由3(エンジニアの比較・離職を防ぐ)

単価を知ることで「他社ならもっと還元率が良い」という比較が生まれる。これが離職につながることを警戒している。

理由4(商流の深さを隠す)

2次請け・3次請けのポジションだと、エンド単価と自社取得単価の差が大きく、説明しにくい。商流を隠すために単価も隠す構造になる。

自分の単価を確認する3ステップ

ステップ1(直接請求)

「キャリアアップの参考にしたい」という文脈で営業担当に口頭または書面で確認する。透明性の高い会社であれば開示してくれる。

ステップ2(逆算)

月給から概算する。月給25万円で業界平均還元率63.9%(厚労省令和5年度:マージン率36.1%から算出)を用いると、想定単価 = 25万 ÷ 0.639 ≈ 39万円。

ステップ3(外部比較)

本記事の「相場早見表」で自分のスキル・経験年数に対応する相場と月給を比較する。月給が相場単価の55〜65%を大きく下回る場合は交渉または転職の検討材料になる。

単価を教えてくれない会社への対応選択肢

  • 給与交渉に切り替える(「単価でなく給与を上げてほしい」と伝える)
  • 口コミサイト(OpenWork・転職会議)で実態を確認する
  • 単価を開示しているSES企業への転職を検討する

Heydayの単価透明性:エンジニアへの開示方針

Heydayでは、所属エンジニアが希望すれば自分の案件単価を確認できる仕組みを採っている。単価の透明性は、エンジニアが「自分の市場価値を把握→スキルアップ計画を立てる→単価交渉を行う」というサイクルを回すために不可欠な情報だと考えているからだ。

2026年Q1時点での運用

  • 稼働中エンジニアが営業担当に確認した場合、案件単価(クライアント支払い額)をMTG内で開示
  • Heydayのマージン率は「業界平均(36.1%)を下回ることを目標に設定」
  • 案件更新・交渉のタイミングで単価改善の実績をエンジニアと共有

「単価が分からない環境で働き続けることは、市場価値の把握を妨げ、長期的なキャリア形成に不利だ」というのが代表・小川の見解だ。

Heydayでは単価・マージン・商流をすべて開示しています

「自分の単価が分からない」「教えてもらえない」という方のご相談を受け付けている。Heydayでは稼働前に契約単価を本人に開示し、マージン構造についても質問があればすべて回答している。

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単価を上げる3つの要素

SES単価を上げるための最も効果的な要素を3つに絞って解説する。

要素1:需要の高いクラウド技術を習得する

クラウド経験は単価に最も直接的に影響する後付けスキルだ。Heydayの2026Q1データでは、AWS経験者はAWS未経験者に比べて平均8万円高い単価で成約している。

  • AWS認定ソリューションアーキテクト(SAA)取得後の単価アップ:平均+5〜8万円
  • AWS認定ソリューションアーキテクト(SAP)取得後の単価アップ:平均+8〜15万円

資格だけで単価が上がるわけではないが、実務経験との掛け合わせで評価が高まる。

要素2:上流工程へのシフト

担当工程を上流に移すことが、単価アップの最も確実な手段だ。

工程移行想定単価アップ幅
実装→基本設計+5〜10万円
基本設計→要件定義+5〜10万円
開発→PM/PL+10〜20万円

ただし工程シフトには、現在の案件での役割拡大か、案件変更が必要になる。SES企業の営業担当との連携が鍵だ。

要素3:商流を浅くする

同じスキルセットでも、商流を1段階浅くするだけで月10〜15万円の差が出る。エンド直案件の探し方についてはプライム案件(一次請け)SESの探し方を参照してほしい。

また、未経験から始めた場合の3年間での単価アップ実績についてはSES未経験エンジニアの初年度単価と3年で上げる方法で詳述している。

Heydayでは契約単価・マージン・商流をすべて開示しています

「自分の単価が適正か分からない」「もっといい条件の案件があるのでは」という方のご相談を受け付けている。 Heydayでは稼働前に契約単価を本人に開示し、マージン構造についても質問があればすべて回答している。

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工程・ポジション別の単価相場

工程単価への影響備考
要件定義基本単価 × 1.1〜1.3ビジネス理解が必要
基本設計基本単価 × 1.05〜1.2非機能要件の知識で差がつく
詳細設計・実装基本単価 × 1.0最も標準的な工程
テスト基本単価 × 0.7〜0.9テスト設計ができれば標準単価に近づく
運用・保守基本単価 × 0.8〜1.0障害対応・オンコール対応で上乗せあり
ポジション単価レンジ(目安)備考
メンバー(SE)40〜70万円設計・実装を担当
チームリーダー60〜85万円3〜5名のチームをリード
テックリード65〜98万円技術選定、アーキテクチャ設計
PM/PL70〜105万円プロジェクト管理・クライアント折衝
アーキテクト75〜115万円システム全体の設計
セキュリティエンジニア65〜105万円需要増加中

業界・案件特性による単価差

特定の業界はセキュリティ要件や規制対応の負荷が高いため、単価が高く設定される傾向がある。

  • 金融(銀行・証券・保険):相場の+10〜20%
  • 官公庁・公共系:相場の+5〜15%
  • 通信・インフラ:相場の+5〜10%
  • Web系・スタートアップ:相場通りまたはやや低め
  • SIer系受託開発:相場通り

また、首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)の案件は地方と比較して月額5〜15万円程度高い。ただし、フルリモート案件が増えたことで勤務地による単価差は縮小傾向にある。


よくある質問(FAQ)

Q. 経験5年のエンジニアの相場はいくらですか?

経験5年前後(3〜5年カテゴリ)の相場は月額50〜75万円が目安だ。ただしこれは言語とクラウド経験によって大きく変わる。JavaでAWS経験があれば上限の75万円に近づく。PHPでクラウドなしなら45〜63万円が現実的なレンジになる。年数より「何をやったか・どのポジションで動いたか」の方が単価への影響が大きい。

Q. スキルアップしているのに単価が上がらない場合はどうすればいいですか?

まず自分の単価(契約単価)を確認することが先決だ。単価が上がっているのに給与が連動していない可能性がある。次に、営業担当を通じて単価交渉を申し入れる。交渉材料は「習得した新スキル(特にクラウド)」「現場でのポジション拡大」「同スキルの市場相場」だ。2年以上単価が動かない場合は、構造的な問題と判断してよい。

Q. 商流が深いと分かったときにどうすればいいですか?

まず現在の商流が何次請けかを確認する(SES企業の営業担当に聞けばわかる場合が多い)。次に、エンド直または1次の案件に移ることができるかを営業担当と協議する。それが難しい場合は、エンド直を方針として掲げているSES企業への転籍を検討する。商流の浅さは単価交渉の余地に直結するため、長期的なキャリアで最も重要な変数のひとつだ。

Q. 未経験・経験1年未満の場合の相場は?

未経験〜1年未満は35〜45万円が現実的なレンジだ。テスト・運用監視が中心となり、言語スキルによる差はまだ出にくい。ただし、研修で習得した言語や資格(AWS)があれば40万円台後半からスタートできるケースもある。詳しくはSES未経験エンジニアの初年度単価相場を参照してほしい。

Q. 会社がSES単価を教えてくれないのは違法ですか?

法律上、SES企業に単価開示の義務はなく、非開示は適法です。ただし、不開示が「給与が適正かどうか分からない状態」を生む場合、給与交渉や転職を検討する根拠になります。単価を確認したい場合は「キャリアプランの参考に知りたい」という形で営業担当に直接聞いてみるのが第一歩です。

Q. 自分の単価を知る方法はありますか?

3つの方法があります。(1)営業担当に直接確認する。(2)月給から逆算する(月給 ÷ 還元率63.9% = 推定単価)。(3)本記事の相場早見表で自分のスキル・経験年数に対応する相場と月給を比較する。月給が相場単価の60%を大きく下回る場合は、会社のマージン率が業界平均より高い可能性があります。

Q. SESのマージン率(中抜き割合)の業界平均はいくらですか?

厚生労働省「令和5年度労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)」によると、全派遣業のマージン率の平均は**36.1%**です(派遣料金平均25,337円、賃金平均16,190円から算出)。裏返すとエンジニアへの還元率の平均は63.9%です。マージンには会社の利益のほか、社会保険料の会社負担分・採用費・教育訓練費等が含まれます。

Q. 単価が相場より低いと分かった場合、どうすればいいですか?

まず所属会社に単価改善または給与交渉の申し入れをします。交渉のタイミングは案件更新1〜2ヶ月前が最も効果的です。クラウド資格取得・上流工程への参加実績など、単価増額の根拠を具体的に提示できると交渉力が高まります。単価交渉を拒否された場合や応じてもらえない場合は、単価透明性を明示している別のSES企業への転職を検討します。


まとめ

SES単価の相場を、言語×経験年数×クラウド×上流工程の組み合わせで整理した。

  • 言語別:Go(75万円)、Rust(82万円)、Python(70万円)が高単価。PHP(58万円)は標準的
  • クラウドボーナス:AWS+8万円、GCP+7万円、Azure+6万円
  • 上流工程ボーナス:PM+15万円、要件定義+10万円、基本設計+7万円
  • 商流の深さ:1段階深くなるごとに月額10〜15万円が中間マージンで消える
  • 単価アップの優先順位:商流を浅くする > クラウドスキル習得 > 上流工程シフト

SES単価は「与えられるもの」ではなく「自分で上げていくもの」だ。市場相場を正しく把握し、戦略的にスキルとキャリアを積み上げることで、単価は着実に上がる。


この早見表で相場を確認したら、自分の単価を個別に算出してみよう

一覧表は平均値だが、実際の単価はスキルの組み合わせで変わる。言語・クラウド経験・上流工程の経験を入力すると、あなた個人の市場単価レンジを3分で算出できる。Heydayの2026Q1実案件データ(n=50件以上)をもとにした診断なので、「業界相場との差分がいくらか」まで確認できる。


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まとめ

SES単価の相場は言語・経験年数・商流・クラウド経験で大きく変わる。自分の現在の単価が適正かどうかは、この記事の相場表と自分の条件を照らし合わせれば判断できる。もし相場より低いなら、商流の見直しか案件変更が最も即効性の高い手段だ。

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この記事の著者

小川将司
小川将司

Heyday株式会社 代表取締役

IT業界12年・SES事業6年の経営者が2026Q1の実稼働案件データ(n=50件以上)をもとに執筆

Heyday株式会社 代表取締役。エンジニア・PM/PdMを経験後、SES事業を創業。複数クライアント現場でAI導入コンサルティングを担当。「ITをもっとフェアに」を掲げ、マージン構造の開示に取り組む。

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