ERP案件のSES月単価は、パッケージとロールによって60万円から160万円以上まで開く。
SES業界6年、300名以上のエンジニアのキャリアに関わってきた経験から断言できるのは、ERPほど「同じ経験年数でも単価差が大きい」領域は少ない という事実だ。SAP導入コンサルタントとOracle EBSのカスタム開発者が同じ5年選手でも、月単価に30〜50万円の差が生じることは珍しくない。
日本のERP市場は2026年から2027年にかけて移行需要が集中している。SAP ECC 6.0の標準保守終了(2027年末)を機に、製造業・商社・金融を中心に大規模移行プロジェクトが動き出している。この記事では、SES正社員として各ERPパッケージの案件に入ったとき、どのくらいの単価が動き、手元にいくら残るかをHeydayの案件データをもとに整理する。
あなたの市場単価を診断する →
まず全体像を一覧で把握してほしい。以下は、SES正社員がエンド直〜1次請けの案件に入った場合の月単価目安だ(Heyday取扱案件データ、2026年Q1)。
ERPパッケージ 代表的なロール 経験3〜5年の単価レンジ 経験5年以上の単価レンジ SAP(FI/CO/SD/MM) 導入コンサルタント 90〜130万円 130〜200万円以上 SAP Basis システム管理・移行 80〜120万円 120〜160万円 SAP ABAP 開発・カスタム 75〜110万円 100〜150万円 Dynamics 365 F&O 導入・設定 70〜110万円 100〜145万円 Dynamics CRM/CE 設定・開発 65〜100万円 90〜130万円 Oracle EBS 導入コンサルタント 75〜110万円 100〜150万円 Oracle EBS カスタム開発(PL/SQL) 70〜100万円 90〜130万円 Infor 導入コンサルタント 65〜95万円 90〜120万円 OBIC7 導入・カスタム 55〜85万円 80〜110万円
前提 : 多重下請け構造(3次・4次請け)では、同じスキルセットでも15〜25%低下することが多い。上記は直請けまたは1次請け想定の数字だ。
SAPが最も高単価になる理由は2つある。1つは日本国内の導入実績が最も多く、案件が最も多いこと。もう1つは、2027年移行バブルによって短期的に需要が供給を大幅に上回っていることだ。
ERP(Enterprise Resource Planning)は、企業の基幹業務——会計・購買・在庫・販売・人事——を1つのシステムで管理する仕組みだ。個別のシステムをバラバラに持つとデータの不整合や二重入力が生じるが、ERPを使うことで全社データをリアルタイムに統合できる。
日本では製造業・商社・金融機関を中心に大手企業の多くがERPを導入済みだ。2000年代から始まった大規模導入ブームが一巡し、今は「次世代クラウドERPへの移行フェーズ」に入っている。この移行が、SES市場に大量のERP案件を生み出している構造だ。
パッケージ ベンダー 主な導入層 SES案件の多さ SAP S/4HANA SAP社(独) 大手〜中堅製造・商社・金融 ★★★★★(最多) Oracle ERP Cloud / EBS Oracle社(米) 大手製造・通信・グローバル企業 ★★★★ Microsoft Dynamics 365 Microsoft(米) 中堅企業・Microsoft環境企業 ★★★ Infor Infor社(米) 製造・ヘルスケア系特定業界 ★★ OBIC7 オービックビジネスコンサルタント 中小企業・日本国内特化 ★★ SuperStream-NX スーパーストリーム 中堅〜中小日本企業 ★★
SES市場でERPといえば実態上はSAPを指すことが多い。全体の案件ボリュームの6〜7割はSAP関連と見ている。ただし、Microsoft系企業のDynamics 365導入が加速しており、比率は変わりつつある。
小川代表コメント : Heydayへの問い合わせでも、2025年後半からDynamics 365案件の相談が増えました。SAP一択だった大企業がMicrosoftとの統合しやすさからDynamics 365に切り替えるケースと、SAP導入コストを嫌って中堅企業がDynamics 365を選ぶケースの2パターンが目立っています。今後2〜3年でSAS案件とDynamics案件の比率は変わるかもしれません。
SAPはERPパッケージの中で最も高単価かつ案件が多い。詳細はSAP SESエンジニアの月単価実態【2026年版】 でまとめているが、ここでは他パッケージとの比較に必要な要点を整理する。
SAPの単価が高い最大の理由は専門性の閉鎖性 だ。SAPのモジュール知識は、SAPの外では転用できない。だからこそ習得に時間がかかり、その希少性が単価に転嫁される。
SAPモジュール別単価(SES正社員・経験3〜5年)
モジュール 業務領域 月単価目安 2026年の需要 FI(財務会計) 総勘定元帳・AP/AR 90〜130万円 非常に高い CO(管理会計) 原価計算・予算 95〜135万円 非常に高い MM(購買・在庫) 調達・在庫管理 85〜120万円 高い SD(販売管理) 受注・出荷・請求 85〜120万円 高い HCM(人事) 給与・勤怠 80〜110万円 中程度 Basis(技術基盤) 移行・システム管理 80〜120万円 高い(移行需要) ABAP(開発) カスタム・連携 75〜115万円 高い
S/4HANA移行の詳細はS/4HANA移行SESエンジニアの月単価実態 、ABAPの詳細はABAPエンジニアのSES単価実態 で掘り下げている。
Dynamics 365は、Microsoftが提供するクラウドERP・CRM統合プラットフォームだ。Finance & Operations(F&O)が基幹業務系、Sales/Customer Engagement(CE)がCRM系を担う。
SES市場における現状 : TECH STOCKの案件DBでは、Dynamics 365案件の単価は75〜150万円/月の幅があり、平均は95〜100万円前後だ(2026年4月時点)。SAPより案件数は少ないが、競合するSESエンジニアの絶対数も少ないため、経験者は希少性が高い。
Dynamics 365のSES単価レンジ
ロール スキルの特徴 月単価目安(経験3〜5年) F&O導入コンサルタント Business Central・X++知識 75〜110万円 CRM/CE設定開発 Power Platform・C#連携 65〜100万円 Power Platform開発 Power Apps・Power Automate 60〜90万円 X++開発者 Dynamics独自言語 70〜105万円
X++はDynamics 365(旧Axapta)専用の言語で、SAPのABAPと同様に代替が効かない。現在国内でX++を書けるエンジニアは非常に少なく、案件を持つSES会社側から見ると「見つかれば即採用」の状態だ。Dynamics 365の詳細はDynamics 365 SESエンジニアの月単価実態 で解説している。
Dynamics 365が今注目される理由 :
Microsoft 365(Teams・SharePoint・Azure)との統合が容易なため、DX推進でMicrosoftエコシステムを選んでいる中堅企業の導入が増えている。SAPよりライセンスコストが低いことも選ばれる要因だ。SES会社の視点では「SAP案件より低単価だが、案件数が今後増える」という位置づけで、今から専門性を積むのは長期的に有効な戦略だ。
Oracle EBS(E-Business Suite)は、Oracle社のオンプレミスERPで、グローバル展開する製造業・通信・エネルギー企業を中心に導入されている。SAPほど案件数は多くないが、単価は高い部類だ。
Oracle EBSのSES単価レンジ
ロール 業務領域 月単価目安(経験3〜5年) 財務・会計モジュール GL/AP/AR/FA 80〜115万円 SCM(サプライチェーン) 購買・在庫・製造 75〜110万円 HCM(人事) 給与・勤怠 70〜100万円 PL/SQL開発 カスタム・帳票 70〜100万円 Oracle Fusion移行 クラウド移行技術 85〜120万円
Oracle Fusion(Oracle ERP Cloud)への移行需要が2026年から増加しており、「EBS経験 × Fusion移行知識」を持つエンジニアの単価は上昇傾向にある。SAPの2027年問題ほど切迫感はないが、Oracle EBSも旧バージョンのサポート期限が順次到来しており、長期的な移行需要がある。
SAS vs Oracle EBS の選び方 :
SAPとOracle EBSは、案件の発生源が異なる。SAPは製造・商社中心、Oracle EBSは通信・エネルギー・大手グローバル企業に多い。どちらが「正解」かではなく、「自分が入りたい業界・プロジェクトの性質」で選ぶべきだ。Oracle EBSは英語でのプロジェクト対応が多い傾向があり、グローバル案件を志向するエンジニアには強みになる。
InforとOBIC7は、ERPの知名度ではSAP・Oracleに劣るが、特定の業界・企業規模では根強い需要がある。
Infor は、製造業(自動車・航空・食品)とヘルスケアに特化した機能が強い。日本法人が存在し、大手製造業の一部で導入されている。SES市場での単価はSAPより低く、経験3〜5年で65〜95万円が目安だ。
OBIC7 は、オービックビジネスコンサルタントが提供する日本発のERPで、中小〜中堅の日本企業に多い。国内業務に最適化されているため、グローバル案件はないが、日本固有の会計・人事要件への対応力が強い。単価はSES市場で最も低い水準で、経験3〜5年で55〜85万円程度が相場だ。
ERP案件には大きく2つのロールがある。**ERPエンジニア(開発・技術系)と ERPコンサルタント(業務系・導入支援)**だ。同じERP案件に入っていても、単価は最大で月30〜50万円変わる。
ERPエンジニアは、システムの「実装」を担当する。具体的には、カスタム開発(ABAPやPL/SQL)、帳票作成、外部システムとのインターフェース構築、データ移行(データコンバージョン)などだ。技術力が主な評価軸で、プログラミングスキルが直接単価に影響する。
経験年数 ERPエンジニア(開発系)の月単価 1〜3年 55〜80万円 3〜5年 75〜110万円 5〜10年 100〜140万円 10年以上 130〜180万円
ERPコンサルタントは、業務プロセスの分析・要件定義・パラメータ設定・ユーザーへのトレーニングを担当する。業務知識(会計・調達・在庫管理の実務経験)が評価軸で、プログラミングは不要な場合も多い。その分、業務理解の深さが単価に直結する。
経験年数 ERPコンサルタント(業務系)の月単価 1〜3年 65〜90万円 3〜5年 90〜130万円 5〜10年 120〜180万円 10年以上 160〜220万円以上
コンサルタントのほうが高単価になる理由 : 業務知識は「学習すれば身につく」技術スキルと異なり、実際に何十社かの業務プロセスを見てきた経験の積み重ねだ。再現性が低いため、経験の深さがそのまま希少性になる。
Heydayでエンジニアのキャリアを見ていると、ERPエンジニアが単価の上昇限界を感じる時期は経験7〜8年あたりだ。純粋な開発スキルでの差別化が難しくなり、「業務をわかるエンジニア」としてコンサルタント領域に踏み込むエンジニアが、単価の天井を突き破るケースが多い。
具体的には、開発工程だけでなく要件定義・設計工程にも関わり、クライアントの業務担当者と直接議論できる力を身につけることが転換点になる。SES正社員の場合、会社がこのキャリアシフトを積極的に支援するかどうかが、長期的な収入に大きく影響する。
ERP案件は、エンド(発注企業)から見ると以下の発注構造が多い。
エンド企業(大手製造業・商社等)
↓ SIer(NTTデータ・富士通・SAPジャパンパートナー等)
↓ 1次請けSES(エンド・SIerから直接受ける)
↓ 2次請けSES(1次請けから受ける)
↓ 3次請けSES(2次請けから受ける)
SES正社員として稼働するとき、所属するSES会社がこの構造のどこに位置するかで、あなたの案件単価が決まる。
商流の深さと単価の関係(同じスキルセット・SAP FI 5年経験で比較)
商流 案件単価の目安 会社側の一般的マージン エンジニアへの年収換算 エンド直請け 140〜160万円 20〜30% 600〜850万円程度 1次請け 110〜140万円 25〜35% 500〜750万円程度 2次請け 90〜110万円 30〜40% 400〜600万円程度 3次請け 70〜90万円 35〜45% 320〜480万円程度
この表が示す通り、同じスキルを持ったエンジニアでも、所属するSES会社の商流の深さによって年収が100〜200万円以上変わる。「ERP経験があるのに年収が上がらない」という相談の多くは、商流の深さとマージン率の問題だ。
Heydayでは、エンジニアが担当する案件の単価を本人に開示している。業界では単価を非公開にするSES会社が多いが、Heydayは「単価の透明性」を経営方針の中核に置いている。
Heydayのマージン率は業界平均(35〜40%程度)より低い水準に設定している。具体的な数字は公開していないが、エンジニアが自分の案件単価を確認したうえで、還元率に納得して働ける環境を整えている。
小川代表コメント : SES会社の多くが単価を非公開にする理由は、開示するとエンジニアが「なぜ案件単価の半分以下しかもらえないのか」と気づき、フリーランス転向を考えてしまうからです。Heydayは逆の立場をとっています。単価を開示したうえで「それでもSES正社員として働くメリット(安定収入・社保・案件チェンジの自由)がある」と正直に説明できる会社でありたいと考えています。
ERP案件を主力としているSES会社を選ぶ際には、以下の3点を確認することを勧める。
1. 商流の深さ(直請け率)
会社がエンド直請けまたは1次請けの案件をどの程度持っているか。直接聞けば教えてもらえる会社は信頼できる。「うちは直請けが多い」と言いながら実態は2次・3次という会社も存在するため、入社前に実際の案件単価を提示してもらうことが重要だ。
2. ERP専門チームの有無
ERP案件は専門性が高いため、SAPやOracle・Dynamics 365の専門チームを持つSES会社のほうが、単価交渉力・案件獲得力が高い。汎用SES会社がERP案件を「たまに取ってくる」というケースは、往々にして商流が深くなりやすい。
3. 単価の開示姿勢
面接・選考の段階で「自分が担当する案件の単価を教えてもらえるか」を確認する。教えてもらえない場合、入社後も単価は不透明なままだ。
2026年現在、ERP市場の最大トレンドは「オンプレミスERPのクラウド移行」だ。
SAPのオンプレミス(ECC 6.0)→ SAP S/4HANA(クラウド or オンプレ)
Oracle EBSのオンプレミス → Oracle Fusion ERP Cloud
Dynamics AX(旧バージョン)→ Dynamics 365 Finance & Operations
この移行はシステムのバージョンアップではなく、業務プロセスの再設計を伴う「刷新」だ。だからこそ、移行経験を持つエンジニアの単価が上昇している。
スキルセット クラウド移行前の単価 クラウド移行後の単価 単価上昇幅 SAP FI/CO(ECC→S/4HANA移行経験) 90〜110万円 110〜150万円 +20〜40万円 SAP Basis(クラウド移行技術) 80〜100万円 100〜130万円 +20〜30万円 Oracle EBS(Fusion移行経験) 80〜110万円 100〜130万円 +20〜25万円 Dynamics AX→D365 F&O移行 70〜95万円 90〜120万円 +15〜25万円
「移行経験」とは、実際に移行プロジェクトに参画し、データ移行設計・フィット&ギャップ分析・本番切替を経験していることを指す。理論知識だけではなく実際の移行プロジェクトへの参加歴が、2026年以降の単価を大きく左右する。
クラウド移行後、ERP案件の技術スタックは変化する。
SAPのケース : オンプレのABAPに加え、BTP(Business Technology Platform)・SAP Cloud Application Programming Model・SAPへのAPI連携技術が必要になる。「ABAP×BTP」の組み合わせスキルは、2026年現在でも非常に希少で単価プレミアムが乗る。
Oracle Fusionのケース : OTBI(Oracle Transactional Business Intelligence)・OIC(Oracle Integration Cloud)・Groovyスクリプトが新たなスキル要件になる。EBS時代のPL/SQL開発者がこれらを習得すると、単価は大幅に上がる。
Dynamics 365のケース : Power Platform(Power Apps・Power Automate・Power BI)との統合が増え、これらを使いこなせるエンジニアの需要が急増している。Microsoft認定資格(PL-900・PL-100等)を持つエンジニアは単価交渉に有利だ。
ERP案件には、SES契約に向いている部分と、向いていない部分がある。SES経営者の視点から正直に整理する。
向いている部分 :
プロジェクト期間が長い : ERP導入・移行プロジェクトは平均2〜5年かかる。SES契約の「長期安定就業」という強みが活きる。
専門性が積みやすい : 同じパッケージのプロジェクトを複数こなすことで、SES企業がエンジニアの専門性を積み上げやすい。
需要の安定性 : ERPは企業の基幹システムであり、メンテナンス・機能追加の継続需要がある。プロジェクト終了後も後続案件につなぎやすい。
向いていない部分 :
単金の上限 : SES正社員では、案件単価の最大でも60〜75%程度しか手取りに届かない。フリーランスで独立すれば同じスキルで収入は1.5〜2倍になる可能性がある。
プロジェクト選択の自由度 : SES契約は会社が案件をアサインする構造のため、「どのプロジェクトに入るか」をエンジニア自身が完全にコントロールできない。
エンドとの直接契約関係がない : SESエンジニアはエンド企業と直接の契約関係を持たないため、プロジェクトへの帰属意識や役割が不明確になりやすい。
SES正社員という就業形態を維持しながらERP専門家として収入を最大化するには、以下の3条件が揃う必要がある。
直請けまたは1次請け案件を持つSES会社に所属する
単価が透明性をもって開示され、マージン率が業界平均より低い
経験5年以上でコンサルタント領域(要件定義・基本設計)まで担当できる
この3条件が揃えば、SES正社員でも年収600〜900万円のレンジは十分に狙える。フリーランス転向は収入面では有利だが、案件獲得の手間・社会保険・確定申告・収入の変動リスクを自分で管理する必要がある。「安定を保ちながら単価を上げたい」という方向性には、SES正社員という選択肢が有効に機能する。
ERP案件を主軸に動くSES企業を選ぶ際に、必ず確認してほしい7つの項目をまとめた。
案件・商流関連 :
取り扱うERPパッケージは何か : SAP・Dynamics 365・Oracle等、どのパッケージの案件を持っているか。自分が専門にしたいパッケージと一致しているか。
直請け率はどのくらいか : エンド直請け・1次請けの案件が何割あるか。数字で教えてもらえる会社は信頼できる。
商流の最大の深さ : 最も深い商流は何次請けか。3次・4次請けが常態化している会社は単価面で不利。
透明性・条件関連 :
案件単価を開示してくれるか : 入社前・案件アサイン前に単価を教えてもらえるか。教えてもらえない会社は開示後も透明性が低い。
マージン率の水準 : 直接聞いて答えてもらえるか。「業界標準(35〜40%)より低い」と言える会社かどうか。
育成・キャリア関連 :
ERP専門の育成プログラムがあるか : 未経験・経験浅いエンジニアをERP専門に育てる仕組みがあるか。
コンサルタント領域への転換を支援してくれるか : 開発工程から上流工程へのシフトを会社がサポートするか。
Heydayは、SES透明性プラットフォームとして単価開示を徹底している。エンジニアが担当する案件の単価は本人に開示し、マージン率が業界水準より低いことを説明したうえで就業してもらう方針だ。
ERP案件については、SAP・Dynamics 365を中心に、直請けおよび1次請けの案件を優先して扱っている。「ERP案件に入ってみたい」「今の会社では単価が不透明で不満がある」という場合は、まず案件例を見てみる かキャリア相談をする ことを勧める。
案件例を見てみる
技術スタック・単価帯・勤務形態がわかる具体的な案件情報
各パッケージの詳細は、以下のスポーク記事で深く解説している。
パッケージとロールで幅があり、SAP導入コンサルで90〜130万円、Dynamics 365で65〜110万円、Oracle EBSで70〜110万円が目安(経験3〜5年・1次請け)。多重下請けでは15〜25%低下します。
SAP(特にFI/CO)が高単価です。国内案件数が最多かつ2027年移行バブルで需要が突出しています。Oracle EBSは案件数は少ないがグローバル案件が多く、英語対応できる方には有利な選択肢です。
同じ経験年数でもコンサルタント(業務系)のほうが月10〜30万円高くなることが多いです。業務知識は再現性が低く希少性が高いためです。経験7〜8年でエンジニアからコンサルタント領域にシフトすると、単価の天井が上がります。
案件単価の60〜75%が目安です。月100万円の案件単価からSES会社マージン(25〜35%)を引くと65〜75万円。そこから給与・社保控除後の手取りは45〜55万円程度が多いです。
増加傾向にあります。Microsoft 365との統合のしやすさからDynamics 365を選ぶ中堅企業が増え、Heydayへの相談も2025年後半から急増しています。SAPよりは案件数が少ないです。
月20〜40万円のプレミアムが乗ることがあります。SAP FI/COはECC案件90〜110万円からS/4HANA移行経験で110〜150万円に上昇するケースが多いです。実参画歴が条件です。
可能ですが、SES会社選びが重要です。ERP専門の育成プログラムを持つ会社に入ることが条件です。最初の1〜2年は単価40〜60万円程度ですが、3〜5年で専門性が付けば大きく上昇します。
低い傾向があります。OBIC7は55〜85万円、Inforは65〜95万円が目安(経験3〜5年)でSAPより20〜30万円低い水準です。ただしニッチゆえ競合エンジニアが少なく安定した需要があります。
会社によります。多くは非公開ですがHeydayは開示方針です。単価を開示しない会社は還元率が低いかマージン率が高い傾向があります。入社前に「単価を教えてもらえるか」を必ず確認してください。
同じスキルで1.5〜2倍になるケースが多いです。SES正社員で月60万円の手取りだった方がフリーランスで単価90〜120万円を直接受けると年収は大幅増になります。ただし案件獲得・事務・保険は自己管理が必要です。
「商流の深さ(直請け率)」と「単価の開示姿勢」の2点です。直請けに近いほど案件単価が高く、単価を開示してくれる会社は透明性が高いです。面接時に「担当案件の単価を教えてもらえるか」と質問して、開示してくれる会社を優先することを勧めます。
ERPはSES市場の中で最も単価レンジが広い領域だ。60万円から200万円以上の差が生まれる要因を整理すると、以下の3点に集約される。
1. パッケージ選択 : SAPが最高単価。次いでOracle EBS・Dynamics 365。OBIC7・Inforはニッチで安定しているが単価は低い。
2. ロール選択 : コンサルタント(業務系)は開発系より月10〜30万円高い。エンジニアとして入ってコンサルタント領域にシフトするキャリアパスが単価最大化に有効。
3. 商流の深さ : 同じスキルでも3次請け vs 直請けで年収に100〜200万円以上の差が生まれる。所属するSES会社の商流を事前に確認することが最重要。
Heydayでは、ERP案件の単価開示・直請け中心の案件提供・キャリアパスのサポートを行っている。「今の単価が相場と合っているか確認したい」「ERP案件に強いSES会社を探している」という方は、まず単価診断から始めることを勧める。
小川代表コメント : SES業界でERPに関わるエンジニアの最大の悩みは「自分の市場価値がわからない」という点です。単価が非公開なため、相場より低い還元率で働いていても気づきにくい。Heydayの診断ツールと案件データが、その「見えない市場価値」を可視化する一助になれば嬉しいです。
あなたの市場単価を診断する →