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単価・市場データ

SAP SES
エンジニアの月単価実態

小川将司
小川将司代表取締役

IT業界12年・SES事業6年・300名以上のエンジニアのキャリアに関わりSAP案件も扱う経営者が執筆

この記事でわかること

  • SAP SESエンジニアの月単価は経験3年未満で60〜80万円、3〜5年で90〜120万円、5年以上で120〜200万円以上
  • 2027年のSAP ERP保守終了(S/4HANA移行)で今後2年間は案件需要が過去最高水準
  • SESからSAP案件に入る現実的なルートは「SAP基礎研修→導入プロジェクトの下流から参入」
  • SES会社が単価を教えない問題はSAP案件でも同じ。透明性ある会社の選び方を解説

この記事の対象: SAP案件への参入を検討しているSESエンジニア、SAP系に転換したいエンジニア

この記事にはHeydayの独自データが含まれています

2026年、SAP案件の問い合わせが明らかに増えている。

SES業界6年で300名以上のエンジニアのキャリアに関わってきたが、2025年後半から「SAP S/4HANAの移行プロジェクトに入れるエンジニアが欲しい」という声が急増した。背景にあるのは、2027年末に控えたSAP ERP 6.0の標準保守終了だ。日本国内のSAP導入企業は約2,000社。そのうち移行を終えていない企業が約4割残っており、2026年から2027年にかけて移行案件が集中的に発生する。

SAPエンジニアは今まさに、キャリアの転換点に立っている。

ただし、SES経由でSAP案件に入ろうとするエンジニアにとって、情報が圧倒的に不足している。フリーランス向けの単価情報は散見されるが、「SES正社員として」「これからSAPを学ぶ立場で」どう動けばいいのかを正直に書いたコンテンツは少ない。

この記事では、SES事業を運営する経営者の立場から、SAP案件の実単価・SES経由での参入ルート・単価が上がらない構造的な問題を整理する。

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SAP SESエンジニアの月単価【2026年最新データ】

経験年数・モジュール別の単価レンジ

まず全体像を把握してほしい。以下は、SES正社員として稼働する場合の月単価目安だ(エンド直〜1次請け想定)。

経験年数月単価レンジ年収換算(目安)市場での立ち位置
1年未満40〜60万円480〜720万円研修明け・テスト工程中心
1〜3年60〜80万円720〜960万円詳細設計以降を担当できる水準
3〜5年90〜120万円1,080〜1,440万円基本設計・要件定義に参画
5〜10年120〜160万円1,440〜1,920万円PMO・プロジェクトリード
10年以上160〜200万円以上1,920万円〜プログラムマネージャー・アーキテクト

重要な前提: この数字は、エンド直または1次請けの案件を想定している。多重下請け構造(3次・4次請け)では、同じスキルセットでも15〜25%低くなるケースが多い。

Heydayが扱うSAP関連案件のデータ(2026年Q1)では、経験3〜5年のFI/COコンサルタントの月単価は90〜115万円のレンジに集中している。同じ3〜5年経験でも、担当モジュールと商流の深さによって単価は30万円以上開く。

FI/CO/MM/SD/HR/Basis 各モジュール別の単価差

SAPには多くのモジュールがあるが、SES市場で需要が高く単価差が出やすいのは以下の6領域だ。

モジュール機能領域SES単価の目安(経験3年以上)特徴
FI(財務会計)総勘定元帳・買掛金・売掛金90〜130万円全業種で必須。S/4HANA移行で最需要
CO(管理会計)原価計算・利益管理95〜140万円FIと組み合わせFI/CO人材が最高値
MM(在庫購買)購買・在庫・請求85〜120万円メーカー・流通系で常時需要
SD(販売管理)受注・出荷・請求85〜120万円MMと組み合わせて稼働が多い
HR(人事)給与・勤怠・採用80〜110万円需要はあるが専門家が多く競争あり
Basis(技術基盤)システム管理・移行技術80〜120万円S/4HANA移行で急需要。技術系の入口

最も単価が高いのはFI/COだ。財務会計と管理会計はどの業種でも必須であり、S/4HANA移行においても中核モジュールとなるため、需要が際立って高い。経験5年以上のFI/COコンサルタントは、フリーランスに転換すると150〜200万円超も珍しくない。

ABAPプログラマーの位置づけも把握しておきたい。ABAPはSAP独自のプログラミング言語で、カスタム開発・帳票・インターフェース構築を担当する。SES市場での単価は経験3〜5年で月75〜110万円と、コンサルタント系よりやや低めだ。一方、S/4HANA移行でレガシーABAPコードの刷新需要が増加しており、「ABAP × S/4HANA変換経験」を持つエンジニアは2026年から単価が上昇傾向にある。Heydayが扱うSAP案件でも、ABAP改修案件の比率が2025年比で増加していることを確認している。

技術系のBasisは参入ルートとして注目に値する。業務知識がなくても、インフラ・ミドルウェア経験からSAP Basis領域に入れる可能性があるからだ。S/4HANA移行の技術作業(システムコピー・パフォーマンスチューニング・クラウド移行)の需要が高まっており、2026年は特に案件が多い。

Heydayが扱うSAP関連案件のデータ(2026年Q1)では、Basis案件の割合が前年同期比で約1.5倍に増加している。S/4HANA移行の技術フェーズが本格化していることの表れだ。

SES正社員 vs フリーランスSAPコンサルの単価比較

同じSAPスキルを持ちながら、就業形態によって手取り収入は大きく変わる。

就業形態月の案件単価(目安)年収換算安定性備考
SES正社員(3〜5年)70〜120万円350〜700万円高い会社の取り分15〜30%が引かれる
SES正社員(5〜10年)100〜160万円500〜900万円高い商流次第で手取りに大差
フリーランス(3〜5年)90〜130万円900〜1,400万円低め案件獲得・社保・税務を自分で管理
フリーランス(5年以上)120〜200万円1,300〜2,100万円低め最高水準。PM・アーキテクト案件

SES正社員の「年収」と「案件単価」が別物であることを理解してほしい。

例えば、あなたのSAP案件単価が月100万円だとしよう。SES会社の取り分(マージン率)が25%なら、会社が受け取る金額のうち75万円があなたへの売上になる。ただし、そこからさらに会社の利益・給与・社保・管理費が引かれ、あなたの手取りは月40〜55万円程度になることが多い。

この構造が、SAP案件でも「自分の単価を知りたい」「なぜ年収が上がらないのか」という疑問につながる。


2027年S/4HANA移行バブルで今何が起きているか

日本の約2,000社が直面している移行問題

「SAP 2027年問題」という言葉を耳にしている人も多いだろう。

SAP社が提供するERP(統合基幹業務システム)「SAP ERP 6.0」(通称ECC 6.0)の標準保守が、2027年末に終了する。これが2027年問題だ。

日本国内でSAP ERPを使っている企業は約2,000社。大手製造業・商社・金融機関・小売チェーンなど、日本経済の基幹を支える企業群が含まれる。2027年末までに次世代ERP「SAP S/4HANA」に移行しなければ、セキュリティリスクを抱えた旧システムを使い続けることになる。

問題は、移行の難易度と時間だ。S/4HANAへの移行は単なるバージョンアップではなく、データモデルの根本的な変更を伴う大規模プロジェクトだ。平均的な大企業で2〜4年、場合によっては5年以上かかる。

2026年4月時点で、約4割の企業がまだ移行を完了していない。2027年末まで残り約2年。「今すぐ動かないと間に合わない」という切迫感が、SAP案件の爆発的な増加を招いている。

SAPエンジニアの需要がなぜ今急増しているか

移行プロジェクトの特性上、需要は「プロジェクト開始時」と「本番稼働前」に集中する。

S/4HANA移行プロジェクトは、おおむね以下のフェーズで進む。

  1. 構想策定(6〜12ヶ月)
  2. 要件定義(6〜12ヶ月)
  3. 設計・開発(12〜24ヶ月)
  4. テスト・移行リハーサル(6〜12ヶ月)
  5. 本番移行・安定化(3〜6ヶ月)

2025年から2027年にかけて、多くの企業がフェーズ2〜4に集中する。これが2026年〜2027年における案件需要のピークにあたる。

ここに、もうひとつの問題が重なる。SAP移行ができるコンサルタント・エンジニアの絶対数が足りないのだ。S/4HANAの導入コンサルティングが可能なITベンダーは、日本国内で2024年時点で100社程度とされる。この限られたリソースで約2,000社の移行を支える構造的な供給不足が、SAP人材の単価を押し上げている。

DX白書2023が指摘する「2025年に約43万人、2030年に最大79万人のIT人材不足」という試算も、この状況に拍車をかける。

SES会社が今SAP案件を増やしている理由

SES会社の視点から見ると、SAP案件は旨みが大きい。

通常のSES案件(Java開発・インフラ構築)と比べて、SAP案件の月単価は1.5〜2倍以上高い。SES会社が同じマージン率で取引しても、絶対額が大きくなる。

また、S/4HANA移行は長期プロジェクトのため、エンジニアが同じ案件に1〜3年間継続して稼働する。SES会社にとって「長期・高単価」の案件は、安定した売上の柱になる。

2026年Q1のHeydayのデータでは、SAP関連案件の比率が対前年比で増加傾向にある。同様の傾向は同業他社でも見られており、SAP案件の取り込みを強化するSES会社が増えていることは業界内でも共通認識になっている。


SESからSAP案件に入る現実的な3つのルート

「SAPは未経験者お断り」と思っているエンジニアが多い。確かに、SAP導入プロジェクトのコアポジション(モジュール設計・要件定義リード)には実務経験が必須だ。しかし、「下流から入って実績を積む」ルートは存在する。

ルート1: SAP研修・資格を取って参入する

SAPには公式認定資格「SAP認定コンサルタント」が存在する。モジュール別(FI・CO・MM・SDなど)に資格が設定されており、試験に合格すると「SAP認定Associate」の称号が得られる。

ただし、資格だけで案件に入れるかというと、現実は厳しい。SAP資格は「実務経験を補完するもの」として評価されるが、それ単体では案件につながりにくい。

現実的なルート:

  1. SAP社が提供するeLearning(SAP Learning Hub)で基礎知識を習得(3〜6ヶ月)
  2. SAP認定コンサルタント資格を取得(Associate試験は30〜50万円程度の費用)
  3. 資格保有実績を持ってSAP案件に積極参入しているSES会社に所属する
  4. 移行プロジェクトのテスト工程・PMO補助から参加する

費用と時間の現実: SAP Associate試験は1モジュール当たり5〜8万円程度。合格率は公表されていないが、業務知識がない場合は落ちることもある。研修費用も含めると、SAP参入の自己投資額は20〜50万円になる場合がある。

SES会社によっては、研修費用を会社負担で支援する制度があるため、まずは在籍中のSES会社に相談してみることをすすめる。

ルート2: 既存ITスキルからSAP周辺(BASIS/技術系)で入る

技術系のバックグラウンドを持つエンジニアにとって、もっとも現実的な参入ルートだ。

SAP Basisとは、SAPシステムの技術基盤を管理する領域だ。具体的には以下のような業務を担当する。

  • SAPシステムの導入・設定・バージョンアップ
  • ユーザー管理・権限設定(SAP Security)
  • パフォーマンスチューニング・バックアップ管理
  • クラウド移行(AWS/Azure上へのSAP移行)

S/4HANA移行において、技術的な移行作業(旧システムから新システムへのデータ・コード移行)はBasis担当者が担う。ここに、インフラエンジニアやLinux系エンジニアが参入する余地がある。

活かせる既存スキル:

  • Linuxサーバー管理経験
  • AWSやAzureのクラウドインフラ経験
  • Oracle/DB2などのRDB管理経験
  • ネットワーク・セキュリティの基礎知識

上記を持つエンジニアなら、SAP特有の知識を3〜6ヶ月学ぶことで、Basis案件のアシスタントポジションから参入できる可能性がある。

Heydayが扱うSAP Basis案件のデータ(2026年Q1)でも、「インフラ経験者歓迎・SAP未経験可」と明示した案件が一定数存在する。業務系モジュールよりもハードルが低い場合があるため、技術系エンジニアには狙い目だ。

ルート3: 業務知識(会計・人事・調達)を活かして入る

これは、IT未経験から直接SAPに入るルートとは異なる。「業務知識は持っているが、SAPを触ったことがないエンジニア」を想定している。

たとえば、以下のような経歴を持つエンジニアだ。

  • 前職が経理・財務部門で、その後IT転職した(FI/CO領域で有利)
  • 物流・調達部門の業務経験がある(MM/SD領域で有利)
  • 人事給与計算の実務経験がある(HR領域で有利)

SAPの業務系モジュールは、業務知識がないと「何のための設定か」が理解できない。逆に言えば、業務知識がある人は、SAP操作を学ぶ速度が明らかに速い。

こうした「業務知識 × IT基礎スキル」を持つエンジニアは、SAPプロジェクトのユーザー受け入れテスト(UAT)サポートやPMO補助から入り、実績を積んでいくルートが現実的だ。


SESのSAP単価が上がらない3つの原因と解決策

「SAPを3年やってるのに、思ったより単価が上がっていない」という声を聞くことがある。原因は大抵、以下の3つだ。

原因1: 会社が単価を教えない(透明性の問題)

SES業界全体に蔓延している問題が、SAP案件でも同様に存在する。会社があなたの案件単価を開示しないケースだ。

SAP案件は単価が高い。月100万円・150万円という契約も珍しくない。しかし、SES会社がそれをエンジニアに伝えないまま、エンジニアには月給50〜60万円を払い続けている——という構造が発生しやすい。

問題の本質: エンジニアが自分の市場価値を知らないと、単価交渉のテーブルに立てない。「市場では自分に100万円の価値がついている」と知らなければ、「月給60万で十分」と思ったまま働き続ける。

解決策:

  1. 会社に契約単価の開示を求める(拒否した場合、それ自体が情報だ)
  2. フリーランスエージェントや他のSES会社に相談して、自分のスキルセットの市場価値を確認する
  3. 契約単価を開示しているSES会社に転職する

Heydayでは、契約単価をすべてのエンジニアに開示している。「あなたの案件は月〇〇万円で契約されており、そのうち〇%がHeydayのマージンです」と明示する方針だ。これはSAP案件でも同様だ。単価を知ることが、キャリア判断の起点になる。

原因2: 汎用SAPスキルで差別化できていない

「SAP経験あります」だけでは差別化が難しくなっている。移行案件が増える中で、SAPの基礎経験者も増加しているからだ。

単価を上げるためには、以下のような「掛け算」が必要だ。

  • S/4HANA移行経験 × FI/CO: 現在最も単価が高い組み合わせ。移行プロジェクトで要件定義・設計を担当した実績があれば、月120〜150万円の案件が現実的になる
  • SAP × クラウド(AWS/Azure): Basis系で特に有効。SAP on AWSの構築・移行経験は希少価値がある
  • SAP × 特定業種(製造・金融・流通): 同じFI経験でも「製造業の原価計算を理解した上でのFI設計」は別物として評価される

Heydayが扱う案件では、「S/4HANA移行経験・FI/CO担当・製造業知識あり」という3点セットを持つエンジニアは、同年数でも月20〜30万円高い単価で取引されるケースが複数ある。

原因3: 商流が深い(3次請け以下)

SAP案件はエンド企業から、コンサルファーム(アクセンチュア・デロイト等)や大手SIer(富士通・NEC等)を経由してSES会社に発注される構造が多い。

エンド → 1次(大手コンサル/SIer) → 2次(中堅SIer) → 3次(SES会社) → エンジニア

この構造の末端に位置すると、エンド直の単価から大幅に目減りした金額でしか稼げない。月150万円の案件が、3次請けのエンジニアに届く頃には実質75〜90万円になっていることがある。

解決策:

  1. 自社でSAP案件を直受けできるSES会社を選ぶ(エンド直または1次請けが多い会社)
  2. コンサルファームやSIerへの転職で商流を浅くする
  3. フリーランスに転換し、エージェント経由でエンド直近の案件を獲得する

商流の深さは、スキルと同じかそれ以上に単価に影響する。SAP案件でも同様で、「1次請けでSAP経験3年」と「3次請けでSAP経験3年」では、手取り収入が月20〜30万円変わることがある。


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SAP案件でのキャリアを相談したい方へ

「自分のSAPスキルが今いくらの市場価値か」「S/4HANA移行案件に入るためには何が必要か」——Heydayでは契約単価を全エンジニアに開示しており、SAP案件のデータをもとに具体的なキャリア相談ができる。

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よくある質問(FAQ)

Q. SAP SESエンジニアの月単価はいくらですか?

SES正社員(エンド直〜1次請け)の目安:経験1年未満40〜60万円、1〜3年60〜80万円、3〜5年90〜120万円、5〜10年120〜160万円、10年以上160万円以上。商流の深さとモジュールで大きく変わる。

Q. SAPを全く知らないSESエンジニアはSAP案件に入れますか?

コアポジション(要件定義・設計)は実務経験必須だが、SAP資格取得、Basis領域(インフラ経験者向け)、PMO補助・テスト工程(業務知識保有者向け)の3ルートで下流から参入できる。

Q. SAPのどのモジュールが今一番単価が高いですか?

FI/CO(財務会計・管理会計)が最高水準で、経験5年以上ではSES正社員でも月130〜160万円。全業種必須かつS/4HANA移行の中核モジュールのため需要が突出して高い。次いでCO単体、MM/SDの順。

Q. 2027年のSAP問題とは何ですか?SESエンジニアにどう影響しますか?

SAP ERP 6.0の標準保守が2027年末に終了する問題。国内約2,000社が対象で、未移行約4割が2026〜2027年に移行プロジェクトを集中発注するため、SAPエンジニアの需要と単価が急上昇中。

Q. SAP認定資格は単価に影響しますか?

資格は「入口を広げる」効果はあるが、単価を直接引き上げるのは実務経験と担当できる業務範囲の広さだ。未経験からの案件参入・差別化には有効。1モジュールのAssociate試験は5〜8万円程度。

Q. SES会社がSAP単価を教えてくれません。どうすれば知れますか?

まず会社に直接「案件の契約単価を教えてほしい」と聞く。拒否された場合はフリーランスエージェントへの問い合わせや他社転職面談で市場価値を確認できる。単価を開示しない会社はその時点で情報だ。

Q. SAPエンジニアは将来的にAIに仕事を奪われますか?

完全代替リスクは低い。業務理解×SAP操作×プロジェクト折衝の組み合わせはAIが不得手な領域だ。ただし単純な設定作業は代替リスクがある。「業務設計・要件定義ができるコンサルタント」へのシフトが長期防衛策になる。

Q. SAPとSalesforceどちらを学んだ方がSESで稼げますか?

単価水準はSAPが高く、経験5年以上同士の比較でSAPが月20〜40万円高い案件が多い。ただしSalesforceは参入障壁が低く経験を積む速度が早い。大企業・業務特化を目指すならSAP、スタートアップ・CRM系ならSalesforce。

Q. SAPのフリーランスと正社員SESではどちらが稼げますか?

スキルが同等なら収入はフリーランスが多い。ただし経験3〜5年以上・キャリア自己管理力・3〜6ヶ月分の生活費確保が前提だ。それ以前の段階はSES正社員として実績を積む方が安定している。

Q. SAPエンジニアとしてリモート案件はありますか?

存在するが比率は低い。移行プロジェクトの要件定義・設計フェーズは週3〜5日常駐が多い。Basis・テスト後半・ABAPプログラマーはリモート比率が比較的高く、保守フェーズでは週1〜2日リモート許容も増えている。


代表・小川将司より: SES業界でSAP案件を扱い始めて実感するのは、「単価の高さと情報格差の大きさが比例している」という事実だ。月100〜150万円の案件でも、エンジニアがその数字を知らないまま稼働しているケースは珍しくない。2027年移行バブルは本物だが、その恩恵を受けるには自分の市場価値を把握することが出発点になる。

まとめ

SAP SESエンジニアの市場は、2026年から2027年にかけて過去最大級の案件需要期を迎えている。

2027年末のSAP ERP保守終了を前に、日本国内約2,000社のSAP導入企業のうち約4割がまだS/4HANAへの移行を完了していない。移行プロジェクトの大波が2026年〜2027年に集中する中、SAP人材への需要はピークに達しつつある。

月単価の実態は、経験3年未満で月60〜80万円、3〜5年で月90〜120万円、5年以上で月120〜160万円以上(SES正社員・エンド直1次請け想定)。FI/COモジュールが最も高単価で、S/4HANA移行経験との組み合わせが現在最もプレミアムが付く。

SES経由でSAP案件に入るルートは3つある。資格取得から入る道、技術系(Basis)として参入する道、業務知識を活かす道だ。いずれも「下流から入って実績を積む」という現実を受け入れることが最初の一歩になる。

そして、SES業界共通の問題——「会社が単価を教えない」——はSAP案件でも同様に存在する。高単価案件ほど、マージンの絶対額も大きくなるため、自分の市場価値を把握することが特に重要になる。

自分のSAPスキルが今いくらの市場価値を持つかを、まず診断してみてほしい。

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この記事は、Heyday株式会社代表・小川将司が執筆しました。掲載している単価データは、Heydayが実際に扱う案件の数字および業界公開情報に基づいていますが、個々のエンジニアの市場価値は経験・スキル・商流などにより異なります。


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まとめ

2027年移行需要を前に、SAPエンジニアとしての市場価値を把握することが今の最重要アクションだ。

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小川将司

この記事の著者

小川将司

Heyday株式会社 代表取締役

IT業界12年・SES事業6年・300名以上のエンジニアのキャリアに関わりSAP案件も扱う経営者が執筆

Heyday株式会社 代表取締役。エンジニア・PM/PdMを経験後、SES事業を創業。複数クライアント現場でAI導入コンサルティングを担当。「ITをもっとフェアに」を掲げ、マージン構造の開示に取り組む。

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