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SES経営者が採用面談で
落とす理由25選

小川将司
小川将司代表取締役

SES事業6年・自ら採用面談を担当してきた経営者視点で執筆

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この記事でわかること

  • 落とされる25の理由は大きく5カテゴリに分類できる
  • 「スキルより態度」が最終判断を左右する場面が多い
  • 経営者が最も嫌う回答パターンは3つ
  • 通過率を上げるたった2つの事前準備

この記事の対象: SES転職活動中または転職を検討している30代前後のエンジニア

正直に書く。

SES経営6年、自ら採用面談を担当してきた私・小川将司が、何十件もの面談で「この人は通らない」と判断してきた理由を全公開する。

転職エージェントはこれを書けない。エンジニアを「送り込む」側のビジネスモデルである以上、採用担当者が「この人を落とした理由」を正直に語ると、自社への不信感につながるからだ。だからエージェントの面談対策記事は、どれも「ポジティブに話しましょう」「逆質問を用意しましょう」といった当たり障りのない内容に留まる。

SES経営者である私には、そういう忖度は必要ない。

面談で「落とす理由」を全て開示することが、エンジニアにとっても業界にとっても正直に向き合うことだと思っている。以下、25の理由を5つのカテゴリに分けて解説する。読んでいて耳が痛い部分もあるかもしれないが、それが現実だ。

採用面談で見ている5つのカテゴリ

私が採用面談で判断する軸は大きく5つある。

  1. スキル・経験の問題 — 業務遂行能力そのものの評価
  2. コミュニケーション・態度の問題 — 現場でやっていけるかの判断
  3. キャリア設計・志望動機の問題 — 長く一緒に働けるかの見極め
  4. 現実認識・条件面の問題 — 期待値と市場価値のズレ
  5. 信頼性・整合性の問題 — 話の一貫性と誠実さ

スキルだけで合否が決まると思っているエンジニアは多いが、実際には2番目以降の判断基準で落とされるケースが半数以上を占める。スキルが十分でも、他の要素で「この人は現場に出せない」と判断することは珍しくない。


カテゴリ1: スキル・経験の問題(理由1〜5)

理由1: スキルシートに書いてあることを業務レベルで語れない

「Javaの経験あり」と書かれているのに、「SpringBootのDI設定はどうやっていましたか」と聞くと「詳しくは…」と言葉に詰まるケースがある。

私が確認したいのは、本当に実務で使ったかどうかだ。調べながら写したコードを「書ける」と表現している場合、現場に入ってから「思っていたより使えない」という事態になる。これはエンジニア本人にとっても、クライアントにとっても不幸だ。

判断基準: スキルシートに書いた技術について「なぜその設計にしたか」「どんなトラブルがあったか」まで話せること。ツールを使った記憶があるレベルは「経験あり」に書かない方がいい。

理由2: 経験年数と実態のギャップが大きすぎる

「Java 5年」と書いてあるのに、話を聞くと「1つのプロジェクトで5年間同じ機能を担当していた」ということがある。5年のうち実質的に手を動かしていた期間が1年に満たないケースも見てきた。

経験年数は「技術的成長の量」の指標として読むが、実態が伴っていないと面談中に露見する。

判断基準: 経験年数に見合う「成長の跡」が語れること。「5年で何ができるようになったか」を言語化できるか。

理由3: 「何でもできます」と言う人ほど何もできない

「Javaも、Pythonも、インフラも、PMもやっています」と言う人に限って、どれも中途半端なことが多い。

幅広く経験していること自体は問題ない。問題は「何が一番得意か」「どの領域でチームに貢献できるか」を自分で言語化できていないことだ。採用担当者として何が判断できない。

判断基準: 「私のコアスキルはAです。そこに加えてBとCの経験があります」という形で話せること。

理由4: 直近の経験が求めている業務と全くかみ合っていない

クラウド移行案件に応募してきたエンジニアの直近経験が「社内Excelマクロ保守」だったことがある。スキルシートに「AWS経験あり」と書いてあったが、聞いてみると個人学習レベルだった。

営業担当が「案件にマッチしそう」と判断して面談を設定するが、実際に話すと全くかみ合わないことがある。この場合、エンジニア本人よりも自社の営業担当への反省が大きいが、結果として面談は不成立になる。

判断基準: 志望案件に「直近の実務経験として近いもの」を1つ以上持っているか。

理由5: 技術的な説明が「作業の羅列」になっている

「AWSでEC2を立てて、RDSを設定して、ELBでロードバランシングして…」という説明を聞くことがある。作業内容は分かるが、「なぜその構成にしたか」「どんな課題を解決したか」が全く入ってこない。

採用担当者として私が知りたいのは「このエンジニアが技術をどう考えているか」だ。作業を正確にこなす人材は確かに必要だが、「なぜ」を語れる人の方が現場での成長が早く、チームへの貢献も大きい。

判断基準: 技術説明に「課題→解決策→結果」の構造が入っているか。


カテゴリ2: コミュニケーション・態度の問題(理由6〜10)

理由6: 質問の意図を読まずに「答え」だけを返す

「これまでのプロジェクトで一番難しかったことは何ですか」という質問に対して、「Dockerの設定でハマりました」とだけ答える人がいる。

私がこの質問で見たいのは「課題にどう向き合うか」「チームとどう連携するか」だ。答えの内容ではなく、思考の構造を見ている。一問一答で返ってくるだけだと、現場に出たときにクライアントとのコミュニケーションが機能しないかもしれないと判断する。

判断基準: 質問の背景にある意図を察して、それに応える形で答えられるか。

理由7: 沈黙が来ると焦って余計なことを言う

難しい技術的な質問をしたあと、沈黙が続くと「えっと、あの、詳しくは分からないですが…」と慌てて詰め込む人がいる。

「少し考えさせてください」と一言言って整理してから答える方が、よほど好印象だ。沈黙を埋めようとして不正確な情報を出すエンジニアは、現場でも同じことをする可能性がある。

判断基準: 「知らない」「少し確認します」を落ち着いて言えるか。

理由8: 前職・前のプロジェクトの悪口を言う

「前の現場はマネジメントが最悪で」「上司が無能で仕事になりませんでした」という話を自発的に始める人がいる。

こういう発言は、採用担当者に「この人はどこに行っても同じことを言うんだろうな」という印象を与える。前の環境への不満は理解できるが、それを面談で言語化する判断力の問題だ。うちの現場でも同じことになる可能性を感じてしまう。

判断基準: 転職理由をポジティブに言語化できるか。「前の現場の問題」ではなく「次でやりたいこと」を話せるか。

理由9: こちらの話を聞いていない

「弊社はSES事業を軸にしつつ、自社サービスの開発も始めていまして」と説明した後に「御社はSES専業ですか?」と聞いてくる人がいる。

緊張しているのは分かる。それでも、情報を受け取って整理しながら会話を進める能力は、現場でも必要なスキルだ。「メモを取りながら聞く」「重要なポイントを復唱する」ことが自然にできる人は、この点でマイナス評価を受けることはない。

判断基準: 面談中に聞いた情報を踏まえた質問・返答ができるか。

理由10: 「やってみます」が口癖で、限界値が分からない

「どんな技術でもやってみます」「何でも覚えます」という姿勢は一見前向きに聞こえるが、経験者の面談では逆効果になることがある。

私が聞きたいのは「今できること」と「これからやりたいこと」の境界線だ。なんでもやりますという回答は、「自分の市場価値を客観視できていない」という印象につながる。謙虚なつもりが、自己評価能力の欠如として映る。

判断基準: 「今すぐ戦力になれる領域」と「半年以内に習得したい領域」を分けて話せるか。


カテゴリ3: キャリア設計・志望動機の問題(理由11〜15)

理由11: 「なぜSESか」を答えられない

「なぜSESを選んだのですか」という質問に「様々な現場を経験したいから」と答える人が多い。それ自体は正しいのだが、「様々な現場経験を積んで、最終的にどうなりたいか」がないと、単に「自社開発に転職するための踏み台」として見ていると判断せざるを得ない。

踏み台利用が悪いとは言わない。正直に「2〜3年で専門性を高めて、その後はXを目指したい」と語ってくれる方が、むしろ一緒に設計できる。

判断基準: SESを「手段」として使う目的が明確か。何を学んで、何を目指しているか。

理由12: 5年後のキャリアが「まだ考えていません」

「5年後どうなりたいですか」という質問を嫌うエンジニアは多い。「先のことは分からない」という感覚は正直だと思う。

だが、「まだ考えていません」と答えてしまうと、採用担当者は「この人のキャリアをどう設計していいか分からない」と判断する。完璧な答えでなくていい。「具体的にはまだ分かりませんが、バックエンド側の設計力を高めていきたいと考えています」くらいの方向性があれば十分だ。

判断基準: 現時点の思考を言語化できるか。「分からない」を認めつつも、方向性を持って話せるか。

理由13: 志望動機が競合他社でも成立する内容

「技術力の高い環境で成長したい」「フレームワークが整っている会社で働きたい」という志望動機は、どの会社に向けても同じ文言で通用する。

私が聞きたいのは「なぜHeydayか」だ。どんな情報を見て、どんな点で「ここが合いそうだ」と思ったか。会社のミッションや経営者の考え方と自分の価値観がどう重なるか。それを語れる人は、業界全体の中でHeydayを選んでいる理由がある。そういうエンジニアと一緒に働きたい。

判断基準: 「なぜこの会社か」を、会社固有の情報を踏まえて話せるか。

理由14: 転職理由が「現場の問題」だけで終わっている

「今の現場が自分に合っていないから転職したい」という動機は理解できる。しかし、それだけで終わると「新しい環境でも同じ不満を持つかもしれない」と感じる。

「今の現場でこういう課題があり、それを解決するためにこういうスキルを身につけた。次はそのスキルを活かしてこういう仕事がしたい」という流れになっていると、建設的に転職を考えているエンジニアだと判断できる。

判断基準: 転職理由が「逃げ」ではなく「向かっていきたいもの」につながっているか。

理由15: 副業・フリーランス転向を前提にしている匂いがする

「今後フリーランスになることも考えていて」という発言を、面談の初期段階でする人がいる。

これ自体は問題ではない。実際に私はフリーランスエンジニアのサポートも行っている。ただ、正社員採用の面談でこれを早々に言ってしまうと「安定して稼働してくれる人材ではないかもしれない」という印象を与える。タイミングの問題だ。

判断基準: 正社員として入社した場合の「貢献の意思」を先に示せるか。長期的なキャリアの話はその後。


カテゴリ4: 現実認識・条件面の問題(理由16〜20)

理由16: 市場価値と希望単価のギャップが大きすぎる

「希望月収は80万円」と提示してきたエンジニアに、実務経験を詳しく聞いてみると、独立系SIerでの3年間の下流工程経験が主だったケースがある。業界の相場観として、その経歴で80万円は難しい。

希望を持つこと自体は正しい。問題は、なぜその金額を希望するかの根拠が本人の中にないことだ。「前職の同期がそのくらいもらっていた」という理由や、エージェントに「あなたはそのくらいもらえます」と言われたというケースも複数見ている。

判断基準: 希望条件の根拠を自分の言葉で説明できるか。スキルと市場価値の関係を理解しているか。参考として自分の市場価値を診断するツールを活用することも一つの手段だ。

理由17: 稼働条件が厳しすぎて案件が組めない

「週3日のみ」「フルリモート限定」「残業は月10時間まで」という条件が重なると、マッチする案件が極端に限られる。

条件自体は正当な要求だ。しかし、その条件と希望単価・希望職種が全て高水準で一致するケースは、現実にはほとんどない。「週3でフルリモートで80万円」という組み合わせは、よほど希少なスキルを持つエンジニアでなければ成立しない。

判断基準: 条件の優先順位が整理されているか。「これだけは絶対」と「できれば」を分けて話せるか。

理由18: 「SES=安定した仕事ができる」という誤解

「SESは案件が安定しているから選んだ」という動機を持つ人がいる。これは半分正しく、半分誤解だ。

SESは確かに複数の案件にアサインされることでリスク分散はできる。しかし、契約更新のたびに評価が入り直す。技術のキャッチアップを怠れば次の案件が決まらない、という現実がある。「安定」を求めて選んだ人が、定期的な自己投資の必要性を受け入れられないケースを複数見てきた。

判断基準: SESの契約構造と、エンジニア自身に求められる継続的スキルアップの必要性を理解しているか。

理由19: 「試用期間後に条件を上げてほしい」という交渉を最初にしてくる

初回の面談で「3ヶ月後に条件を見直してもらえますか」「半年経ったら昇給交渉したい」と言ってくる人がいる。

交渉自体は問題ない。私はキャリアの透明性を大切にしているので、条件交渉は歓迎する。ただ、「まだ何もやっていない段階で先の条件をまず確保したい」という姿勢は、「貢献より権利を先に確保したい」という印象を与える。

判断基準: 最初に「何をやるか」「どう貢献するか」を話せるか。条件交渉はその後のフェーズで。

理由20: 「他社と比較しているので最速で回答が欲しい」という圧力

「来週中に内定が欲しい」「他社選考が進んでいるので急いで決めたい」という圧力をかけてくる人がいる。

これは採用担当者としてではなく、経営者として判断する話だ。複数社を検討するのは当然だし、タイムラインを共有することは合理的だ。しかし「この会社への関心より、内定を早く取ることを優先している」という印象を受けると、双方にとって良いマッチングかどうかを疑う。

判断基準: 選考の進捗を共有しつつも、「なぜここか」を誠実に語れるか。


カテゴリ5: 信頼性・整合性の問題(理由21〜25)

理由21: スキルシートと話の内容が一致しない

「AWSの設計経験あり」と書いてある人に具体的に聞くと、「チームのAWS環境でコードを書いていた。設計は別の人がやっていた」というケースがある。

これは悪意のある嘘というより、「そういう環境にいた経験」と「自分が主体的にやった経験」の区別ができていないことが多い。しかし採用担当者には、書いてあることを真に受けた上で面談を設定している。後からギャップが出ると、信頼関係の問題になる。

判断基準: スキルシートに書く際、「自分が主体的にやったか」「チームの中での役割はどこか」を正確に記述できているか。

理由22: 在職期間が短いプロジェクトについて説明できない

職歴を見ると「2ヶ月で終了」「3ヶ月で別案件に移った」という記録が複数ある。短期終了自体は珍しくないが、「なぜ終了したか」を明確に説明できない人は信頼性に疑問が出る。

プロジェクトが終わった理由はさまざまだ。契約満了、案件キャンセル、自己都合など。それを正確に説明できれば問題はない。しかし「よく分からないまま終わった」「特に何もなかったんですが…」という説明が続くと、何かを隠しているかもしれないと感じる。

判断基準: 職歴の各フェーズについて、開始・終了の背景を事実として説明できるか。

理由23: 話の中で細かい矛盾が積み重なる

「5年間Javaを使っていた」という話をしている人が、後の質問で「Javaはあまり深くはやっていなくて…」と言い直すことがある。緊張からくる言い間違いの場合もあるが、複数回の矛盾が出てくると「どちらが本当か」と判断が難しくなる。

採用担当者は面談中、話の一貫性を自然にトラッキングしている。意図せず矛盾が出てしまう場合、面談前に自分のキャリアを整理した「一本の物語」として語れるよう準備していないことが多い。

判断基準: 面談前に自分のキャリアを時系列で整理し、一貫した物語として語れるか。

理由24: 退職理由と在職期間が合わない

「スキルアップのため転職した」という退職理由を語る人が、前職に1年以上勤めていた場合、私は「1年でそのスキルアップの機会がなかったのか」と考える。

退職理由と在職期間、次の会社での行動が整合しているかを見る。「スキルアップのため転職した」が次の会社でも1年で退職している場合、「スキルアップ」という言葉が本当の理由かどうかを疑う。

判断基準: 退職理由、在職期間、次での行動が一本の筋で説明できるか。

理由25: 「他社では内定をもらっている」という誇張が見える

「他社からは既に内定をもらっています」という発言を面談で使う人がいる。競合状況を伝えることは交渉戦略として分かる。しかし、話の流れでその内定先の会社や条件を聞くと、曖昧だったり前後の話と合わない内容が出てくることがある。

採用担当者は、「この人は正直に話しているか」という点を常に判断している。誇張は大きなリスクだ。内定の有無にかかわらず、私は「この人とやっていけるか」の判断を変えることはない。正直に現状を話してくれる方が、はるかに好印象だ。

判断基準: 選考状況を正直に共有できるか。誇張や虚偽は長期的な信頼関係を壊す。


通過率を上げる2つの事前準備

25の「落とす理由」を読んだ上で、採用通過率を上げるために実践してほしい準備は2つだけだ。

準備1: 「キャリアの一本線」を作る

面談前に自分のキャリアを時系列で整理し、「一本の物語」として語れるようにすること。

フォーマットはシンプルでいい。「Aという課題がある現場に入り、Bを学んで解決した。その経験からCを目指すことにした。そのためにDという環境を選んだ」という因果関係が繋がっていれば、面談での矛盾は大幅に減る。

この「一本線」は、カテゴリ1〜5の多くの問題を解消する。スキルの説明に深みが出る、転職理由が建設的に見える、キャリア設計が明確になる、話の一貫性が保たれる。

具体的にはSES面談対策の実務ガイドSES面談で聞かれる質問15選を参照してほしい。構造化された回答例が載っている。

準備2: 「市場価値の現在地」を数値で把握する

希望条件と市場価値のギャップ(理由16〜17)は、自分の現在地を正確に把握していないことで起きる。

Heydayでは無料の市場単価診断ツールを提供している。言語・経験年数・クラウドスキル・上流工程経験・希望する働き方を入力すると、現在の市場単価レンジと「次に伸ばすべきスキル」が分かる。面談前にこれを確認しておくと、希望条件の根拠を自分の言葉で説明しやすくなる。


よくある質問(FAQ)

Q1. 面談に何回落ちたら転職を諦めるべきですか?

回数で判断する必要はない。ただし、3〜5回連続で落ちている場合は、落ちている理由を言語化できているかを確認してほしい。「なぜ落ちたのか」を営業担当から必ずフィードバックをもらい、同じパターンが繰り返されていないか確認する。「スキルが合わなかった」という理由が続いているなら案件のマッチングの問題。「印象が良くなかった」という理由が続いているならコミュニケーションの問題を疑う。回数より「理由のパターン」を追う方が改善につながる。

Q2. 経歴にブランクがあると必ず落ちますか?

ブランク自体は不採用の直接的な理由にならない。問題になるのは、ブランクの説明ができないこと、またはブランク中に技術的なキャッチアップが全くできていないことだ。「体調不良で休養していた」「家族の介護が必要だった」という正直な説明は受け入れられる。ただし、その間に少しでもプログラミング学習や個人開発をしていたなら、それを具体的に話せると印象は変わる。

Q3. 年齢(35歳以上)は採用に影響しますか?

正直に言う。影響はある。ただし「35歳以上は採用しない」という話ではなく、「35歳以上に求められる期待値が上がる」という話だ。20代エンジニアと同じ条件では採用しにくい。35歳以上であれば「チームのリードができる」「後輩エンジニアの相談に乗れる」「クライアントとの折衝で頼りになる」といった、経験年数に見合う付加価値が期待される。スキルと人間力の両方が必要になる年齢だと理解してほしい。SES転職で後悔しないための視点も参考にしてほしい。

Q4. スキルシートはどこまで詳しく書けばいいですか?

「詳しすぎる」と感じるくらい書いてほしい。特に「何をどのくらいの規模でやったか」「自分が担当した部分はどこか」は明確に書くべきだ。「Java 3年、Spring Boot、設計〜実装〜テスト担当、30名規模PJでバックエンド3名のうちの1人」くらいの粒度が理想だ。逆に「Java経験あり」だけでは、面談時に聞かなければならない項目が増え、双方の時間が無駄になる。詳細なスキルシートは、自分を正確に伝えるための誠実さの証明でもある。

Q5. 面談はスーツで行くべきですか?

企業の雰囲気による。IT系・スタートアップ系のSES企業であれば、清潔感のある私服で問題ないことが多い。ただし「迷ったらビジネスカジュアル」が基本方針だ。第一印象として「このプロジェクトに参画したらクライアントへの印象はどうか」という点も含めて判断している。シワだらけのシャツや不清潔な印象は、技術力と関係なくマイナス評価の原因になる。

Q6. 逆質問は必ず用意すべきですか?

必ず用意した方がいい。「特にありません」は確実にマイナスだ。ただし「質問のための質問」ではなく、「その会社に入って働く自分が本当に知りたいこと」を準備してほしい。Webサイトやブログ記事に書いてある内容を質問するのも無駄になる。「御社の案件ではXXの技術を使うことが多いと理解しましたが、その場合YYのスキルは活かせますか」のように、事前に会社を調べた上での質問は好印象だ。

Q7. 面談で嘘をついたらバレますか?

バレる。私が面談で「この話は本当か」と感じたとき、別角度から同じ内容を確認する質問を挟む。スキルシートに書いてあることを詳しく掘り下げれば、実体験かどうかはほぼ分かる。採用後に現場で「思っていたよりできない」ということが発覚するケースも見てきたが、そうなると本人にとっても現場にとっても最悪の結果になる。面談での誠実さは、長期的なキャリアを守るための投資だと考えてほしい。

Q8. 面談の時間はどれくらいが適切ですか?

30〜60分が標準的だ。面談が短すぎると「十分に判断できなかった」という印象になることがある。ただし、長ければいいというわけでもない。コンパクトに要点を伝えながら、相手の質問に丁寧に答えるリズムが大切だ。面談の流れはSES面談の完全攻略ガイドに詳しく書いてある。

Q9. 複数のSES企業を同時に受けてもいいですか?

問題ない。むしろ比較検討して納得した上で入社してほしい。ただし、各社の面談で「なぜこの会社か」という質問に対して、その会社固有の答えを準備しておくこと。複数受けているからこそ、「御社を選んだ理由」を明確にできているとプラス評価になる。

Q10. 面談で落ちた後に、再度チャレンジすることはできますか?

Heydayの場合、一定期間を経た上での再チャレンジは受け付けている。ただし、同じ状態で来ても結果は変わらない。「何が問題だったか」を自分なりに整理し、それが改善された状態で来てほしい。私は「一度落ちた人は採らない」という考え方はしていない。スキルアップした上で戻ってきてくれるエンジニアを、私は面白いと思う。転職のタイミングを見極める方法も参考にしてほしい。


まとめ

25の「落とす理由」を書いてきたが、最終的に私が採用面談で見ているのは一点だ。

「この人と一緒に仕事をしたいか」。

スキルは学べる。技術は積み上げられる。しかし、「誠実に話す」「課題に向き合う」「自分を客観視する」という基本的な姿勢は、面談の数時間で大きく変えることはできない。逆に言えば、普段からその姿勢を持っているエンジニアは、それが面談ににじみ出る。

Heydayは「SES透明性プラットフォーム」として、採用側もエンジニア側も正直に向き合う場をつくりたいと思っている。この記事がその一つの実践だ。

面談前に自分の市場単価を把握した上で、対等な立場で話せる状態で来てほしい。

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この記事の著者

小川将司
小川将司

Heyday株式会社 代表取締役

SES事業6年・自ら採用面談を担当してきた経営者視点で執筆

Heyday株式会社 代表取締役。エンジニア・PM/PdMを経験後、SES事業を創業。複数クライアント現場でAI導入コンサルティングを担当。「ITをもっとフェアに」を掲げ、マージン構造の開示に取り組む。

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