← 透明性メディア
単価・市場データ

Salesforce
管理者(Admin)のSES月単価実態

小川将司
小川将司代表取締役

IT業界12年・SES事業6年・Salesforce Admin案件を複数扱うSES経営者が執筆

この記事でわかること

  • SES正社員のSalesforce Admin月単価はADX-201取得済みで55〜80万円、Agentforce対応で75〜100万円が中心レンジ(Heyday 2026年Q1データ)
  • Admin専任とDeveloper(Apex開発)では月15〜25万円の単価差が生じる。Adminで単価を上げるにはAgentforce対応か複数認定取得が現実的
  • SES正社員のAdmin案件では「1人で複数ORG担当」の構造が多く、スキルが積まれにくい。単価交渉の切り札は複数ORGの実績を定量化すること
  • ADX-201取得に必要な投資(約2〜3万円)は、単価アップ効果(月+3〜5万円)で3〜6ヶ月で回収できる

この記事の対象: SES正社員でSalesforce管理者(Admin)として働いている、または担当しようとしているエンジニア。自分の単価が妥当か知りたい層

この記事にはHeydayの独自データが含まれています

「SalesforceのAdmin案件に入って2年になるが、単価がいくらか教えてもらえない。同じAdmin経験の人と比べて自分は相場通りなのか」

この種の相談をSES経営者として受けるたびに、構造的な問題だと感じる。SalesforceのAdmin(管理者)はSES市場で需要が高いにもかかわらず、単価の実態が「フリーランス向け記事」にしか書かれていない。SES正社員としてAdmin案件に入った場合の月単価・手取り・複数ORG問題については、どの競合メディアも書いていない。

Heydayが2026年Q1に取り扱ったSalesforce Admin関連のSES案件では、ADX-201取得済みのエンジニアで月単価55〜80万円、Agentforce対応(Flow構築・エージェント設定)経験があれば75〜100万円のレンジで取引されていた。これはフリーランス単価ではなく、SES正社員として案件に入った場合の契約単価だ。

この記事では、SES経営者の視点から「SalesforceのAdmin(管理者)がSES正社員として働く場合の実態」を一次情報ベースで解説する。認定資格別のROI、Agentforce管理者としての市場価値、複数ORG担当問題への対処法、そしてAdminからキャリアアップするルートまで、SES×Admin案件に固有の情報を書く。

Salesforceエンジニア全般(Admin以外のロールを含む)の単価についてはSalesforce SESエンジニアの月単価実態【2026年版】で詳しく解説しているので、合わせて参照してほしい。

あなたの市場単価を診断する →


SalesforceのAdmin(管理者)とは何か——他ロールとの違い

Admin(管理者)の仕事内容

Salesforce Admin(管理者)は、Salesforce環境の設定・管理・ユーザーサポートを担当するロールだ。具体的な業務は以下のとおり。

  • ユーザー管理: アカウント作成・権限設定・プロファイル管理・ロール設計
  • オブジェクト・項目設定: カスタムオブジェクトの作成、項目の追加・変更、レイアウト設定
  • 自動化設定(Flow): Salesforce Flow(旧Process Builder)を使った業務プロセスの自動化
  • レポート・ダッシュボード: 経営・営業向けのレポート設計と可視化
  • データ管理: データローダを使ったデータ投入・クレンジング・整合性維持
  • セキュリティ設定: プロファイル・権限セット・共有ルールの設計と維持
  • ORG全体の健全性管理: 使われていないカスタム項目の整理、パフォーマンス監視

プログラミング(Apex・LWC等)は原則として担当しない。コードを書かずにSalesforceを動かすための「設定者・管理者」というポジションだ。


Admin / Developer / Architect の役割分担

SES市場でSalesforce案件を扱うとき、案件票に書かれるロールは主に3種類ある。

ロール主な担当領域Salesforce市場での位置づけ
Admin(管理者)設定・管理・Flow・レポートノーコード/ローコード領域の専門家
Developer(開発者)Apex・LWC・API連携・カスタム開発コーディング領域の専門家
Architect(アーキテクト)全体設計・技術的判断・要件定義主導システム全体を設計する上位ロール

SESの現場では、Admin・Developer・Architectが明確に分離されているプロジェクトもあれば、Admin兼Developerというかたちで1人が両方を担うケースもある。規模の小さい案件ほど兼務が多くなる傾向がある。

重要なのは、単価はこの3ロールで明確に異なるという点だ。次のセクションで数値を示す。


Admin / Developer / Architect の月単価比較(SES正社員・2026年版)

SES正社員として入った場合の単価レンジ

以下はエンド直〜1次請けの案件での実勢レンジ。多重下請け(3次・4次)では15〜25%低くなる。

ロール経験1〜3年経験3〜5年経験5〜8年経験8年以上
Admin専任40〜55万円55〜75万円70〜90万円85〜100万円
Admin+Agentforce対応50〜65万円65〜90万円80〜100万円90〜110万円
Developer(Apex/LWC)55〜70万円70〜90万円85〜110万円100〜130万円
Architect80〜100万円100〜130万円120〜150万円

Heydayが2026年Q1に取り扱ったSalesforce Admin案件(複数件)では、ADX-201取得済みで経験3〜5年のAdmin専任エンジニアの成約単価が58〜75万円のレンジに集中した。同期間のApex開発者(経験3〜5年)の成約単価は72〜88万円で、同じ経験年数でも月15〜25万円の差が生じている。

この差が生まれる理由は単純だ。Admin業務はノーコードで実現できる範囲に限定されており、代替できる人材が相対的に多い。一方、Apex・LWCを書けるDeveloperはプログラミングスキルが必要なため、絶対数が少なく希少性が高い。

小川代表コメント: Admin案件で「自分の単価が伸び悩んでいる」と感じているエンジニアに多いのは、「Admin専任」に閉じ込められているケースです。Agentforce(Flow活用・エージェント設定)への対応を加えるだけで、案件単価が5〜15万円上がることがあります。Admin専任のままで単価100万円を目指すのは非常に難しい。開発への移行かAgentforce対応かを早めに意識することを勧めます。


認定資格別の単価影響とROI計算

Salesforce Admin関連の主な認定資格

Salesforceのエコシステムには多数の認定資格があるが、Admin関連で特に注目すべき資格は以下の4つだ。

認定資格試験名試験費用単価への影響(目安)投資回収期間
Salesforce AdministratorADX-201約2〜3万円(受験料+学習コスト)+3〜5万円/月1〜2ヶ月
Advanced Administrator約3〜4万円+5〜8万円/月(Admin専任上位案件で)1〜2ヶ月
CPQ Specialist約2〜3万円+8〜15万円/月(CPQ案件は希少性高)1〜2ヶ月
Experience Cloud Consultant約2〜3万円+5〜10万円/月(コミュニティ構築案件)1〜2ヶ月

※試験費用は受験料(約2.4万円)+学習ツール(Trailhead Plus等)の合計目安。レートにより変動する。


各資格のROI詳細

1. Salesforce Administrator(ADX-201)

Admin案件への参入資格として最も基本的な認定。取得自体よりも「取得済みであることの証明」として機能し、案件の選択肢が広がる効果が大きい。

単価影響:月+3〜5万円(Admin未資格者との比較)

ROI計算例:受験費用2.5万円 ÷ 月+4万円 = 0.6ヶ月で回収。取得しない理由がほぼない。

ただし注意点がある。ADX-201を取得しても、Admin専任に留まっている限り単価の上限は月85〜100万円程度だ。資格の数より「どのORGを・どれだけの規模で・何年管理したか」の経験が単価を決める。


2. Advanced Administrator

ADX-201の上位資格。より複雑な組織設定・共有ルール・レポート設計・Flow高度活用が試験範囲に含まれる。Admin専任で上位案件(大企業の基幹SalesforceのAdmin担当)を狙う場合に有効。

単価影響:月+5〜8万円(ADX-201のみとの比較)

特に有効な場面:複数部門・大規模ユーザー数(500名以上)のORGを管理する案件では、Advanced Admin保有がほぼ必須となることがある。大企業のSalesforceAdmin専任枠はこの資格があると案件選択肢が広がる。


3. CPQ Specialist(Configure Price Quote)

Salesforce CPQ(見積・価格設定の自動化ツール)の認定資格。Admin資格の中で最も単価影響が大きい資格の一つ。

単価影響:月+8〜15万円(ADX-201のみとの比較)

CPQ専任案件の単価レンジ(SES正社員):経験3〜5年で月65〜90万円

CPQは製造業・製品販売業での導入が多く、CPQを扱えるAdminは絶対数が少ない。Salesforce AdminがCPQを取得してCPQ専任になると、Admin一般よりも高い単価帯の案件に入れる。

Heydayが把握しているCPQ案件では、CPQ経験2年・ADX-201+CPQ Specialist保有のSES正社員エンジニアが月75〜85万円で成約した実例がある(2026年Q1)。Admin専任の標準単価と比較すると月10〜15万円高い水準だ。


4. Experience Cloud Consultant

Salesforce Experience Cloud(旧Community Cloud)の認定資格。B2Bポータル・パートナーポータル・顧客向けセルフサービスサイトの構築・管理を担当するAdmin向け。

単価影響:月+5〜10万円(ADX-201のみとの比較)

Experience Cloud案件はサイト設計の知識が必要で、CSSや基本的なHTMLの理解が必要になるため、純粋なAdmin業務から一段階上のスキルが求められる。コーディングなしでもWeb画面を設計できるという点で、AdminからDeveloperへの移行の中間ステップとして使いやすい。


Agentforce管理者の登場——Admin単価が変わるタイミング

Agentforce管理者とは何か

2024〜2025年にかけて、SalesforceはAgentforce(AIエージェントプラットフォーム)を大幅に拡張した。Agentforceは、営業フォローアップ・カスタマーサービス応答・データ入力といった反復業務をAIエージェントが自律的に処理できるようにする機能だ。

このAgentforceの設定・管理を担うのが「Agentforce管理者」と呼ばれるポジションだ。コードを書かなくても、SalesforceのFlow(自動化ツール)とAgentforceの設定画面を使ってAIエージェントを構築・管理できる。

つまり、従来のAdmin(設定・管理・Flow担当)が、AIエージェントの設計・運用まで担えるようになった——これがAdmin市場価値に大きな変化をもたらしている。


Agentforce対応Adminの案件急増実態(2025〜2026年)

Heydayに寄せられるSalesforce案件の要件を見ると、2025年後半からAgentforceへの言及が急増している。

具体的には以下の要件が増えた。

  • 「Flow(自動化フロー)の構築・最適化経験があること」
  • 「Agentforce・Einsteinの基礎知識があること(尚可)」
  • 「AIエージェントの設定・テスト・デプロイの経験(尚可または必須)」

2026年Q1時点では「Agentforce経験必須」という案件はまだ少数だが、「Agentforce経験尚可」という条件が付いた案件では、Agentforce対応できるAdminとできないAdminで月5〜15万円の単価差が生じているケースを確認している。

この傾向は2026年後半〜2027年にかけてさらに拡大すると予測している。理由は、Agentforce導入済み企業が増えるにつれ、「既存のAgentforce環境を管理・改善できるAdmin」への需要が正式に市場形成されていくためだ。


Agentforce管理者スキルをAdminが習得するコスト

Agentforce管理者スキルは、既存のSalesforce Admin経験者が比較的短期間で習得できる。

習得ロードマップの目安:

  1. Salesforce Trailhead「Agentforce Admin」トレイル(無料、10〜20時間)
  2. Salesforce Flow(画面フロー・自動化フロー)の高度活用を習得(既存Admin案件内での実践が最速)
  3. Agentforce設定・AIエージェント設計のトレイルミックス(無料、15〜25時間)
  4. Agentforce案件のあるSES会社に移るか、現在のORGにAgentforce導入提案をする

既存のAdmin経験がある場合、Trailheadベースの学習+現場での実践で3〜6ヶ月で「Agentforce経験あり」と名乗れるレベルに達することが可能だ。

小川代表コメント: Agentforce管理者の需要は2026年後半から本格化すると見ています。今Admin案件に入っているエンジニアにとって、Agentforceの設定経験を積む機会を作れるかどうかが、2027年の単価を左右するポイントです。「今のORGにAgentforceが入っていない」なら、担当している会社にAgentforce導入を提案してみることから始めてほしいです。そこで主導的に動いた実績が単価交渉の材料になります。


SES正社員でAdmin案件に入った場合の手取り実態

商流・マージン・手取りの構造

SES正社員がSalesforce Admin案件に入る場合、給与(手取り)は以下の計算式で決まる。

月契約単価 × 還元率 = 月給与(額面)
月給与(額面)× (1 - 社会保険料率等)= 手取り月収

具体例で計算してみる。

ケース1: ADX-201取得済み・経験3年・Admin専任

  • 契約単価:65万円(エンド直〜1次請け)
  • 還元率:75%
  • 月給与(額面):65万円 × 0.75 = 48.75万円
  • 手取り概算:48.75万円 × 0.8(社保控除後)= 約39万円

ケース2: Agentforce対応済み・経験4年・Admin+Flow専任

  • 契約単価:85万円(エンド直)
  • 還元率:75%
  • 月給与(額面):85万円 × 0.75 = 63.75万円
  • 手取り概算:63.75万円 × 0.8 = 約51万円

ケース3: CPQ Specialist保有・経験5年

  • 契約単価:90万円(エンド直)
  • 還元率:75%
  • 月給与(額面):90万円 × 0.75 = 67.5万円
  • 手取り概算:67.5万円 × 0.8 = 約54万円

还元率75%はSES業界での一般的な目安だが、会社によって60%〜85%の幅がある。同じ単価でも、還元率の差で月5〜10万円の手取り差が生じる。


商流の深さと単価の関係

Admin案件は特に「商流が深い案件」が混在しやすい傾向がある。IT大企業が元請けとなり、そこから2次→3次と下請け構造が続くプロジェクトでは、同じAdmin業務でもSES正社員に届く単価が20〜30%低くなることがある。

実例として、同じ「Salesforce Admin経験3年・ADX-201保有」のエンジニアでも、エンド直案件なら月65万円、3次請けSES案件では月45万円という差が生じることがある。

商流の深さを確認するチェックポイント:

  1. 案件票に「エンド名」が記載されているか(記載なしは商流が深い可能性大)
  2. 自社の直接の発注元が誰かを担当営業に確認する
  3. 「プライムが○○社」という説明があるか

エンドが誰かを知る権利はエンジニアにある。確認することを遠慮する必要はない。

案件例を見てみる

技術スタック・単価帯・勤務形態がわかる具体的な案件情報


「1人で複数ORG担当」問題——Admin案件特有のリスク

複数ORG担当の実態

SES市場でのSalesforce Admin案件で、他のロールと比べて際立って多いのが「1人のAdminが複数のSalesforce ORG(組織)を担当させられる」ケースだ。

なぜこれが起きるのか。Salesforce Admin業務はSalesforce操作のみで完結するため、管理する対象が「増やしやすい」。クライアントからすれば、1人のAdminに複数の子会社・部門のSalesforce ORGを任せることで、コストを削減できる。

具体的な例:

  • グループ企業3社のSalesforce ORGを1人のAdminが担当(それぞれのORGで権限設定・カスタマイズが異なる)
  • 1つのメインORGと2つのサンドボックス環境を1人でリリース管理まで担当
  • 事業部ごとにSales Cloud・Service Cloud・Marketing Cloudと複数クラウドのAdmin業務を1人で担当

複数ORG担当が問題になる理由

問題1: 単価が増えないのに業務量が増える

複数ORGを担当しても、SES契約上の単価は「1人の人月」で設定されている。2つのORGを管理しても単価は1人月分のままであることが多く、実質的な時給単価が下がる。

問題2: スキルが積まれにくい

複数ORGを均等に管理する業務は、広く浅い作業になりがちだ。「ORGAのユーザーを追加して、ORGBの権限を変更して、ORGCのレポートを修正する」という日常作業が続くと、Agentforce対応・Flow高度化・CPQ導入といった「スキルアップにつながる仕事」をする余裕がなくなる。

問題3: 障害対応リスクが集中する

複数ORGを1人で担当していると、ORGで障害が発生したとき(ユーザー権限エラー・自動化フローの停止・データ不整合等)にすべての対応責任が1人に集中する。SES正社員にとってこれは、給与に見合わないリスク負担になる。


複数ORG担当を単価交渉の材料にする方法

複数ORG担当の状況を、逆に単価交渉の根拠として使う方法がある。

方法1: 管理しているORGの「規模・複雑さ」を定量化する

  • 管理ユーザー数(合計)
  • カスタムオブジェクト数
  • 有効Flowの数
  • 年間データローダ処理件数
  • インテグレーション接続数

これらを数値化し、「通常Admin業務の○倍の複雑さのORGを管理している」という根拠を作る。

方法2: 「複数ORG担当手当」を要求する

契約更新時に「2ORG目から月○万円の上乗せ」を要求する。クライアントがAdmin業務を1人に集約したいなら、その分の対価を請求するのは正当な交渉だ。

方法3: 複数ORG担当をAgentforce導入の提案機会にする

複数ORGで発生する反復作業(ユーザー追加・権限変更・定期レポート配信等)をAgentforceで自動化することを提案する。提案が採用されれば「Agentforce導入経験あり」のAdmin実績となり、次の案件単価に直結する。


AdminからキャリアアップするルートとSES単価

Salesforceロール別のキャリアパス

Admin専任では単価の上限が月90〜100万円付近になりやすい。100万円以上を継続的に目指すには、ロールのシフトかポジションのシフトが必要だ。以下の3ルートがSES市場で現実的な選択肢になる。


ルート1: Admin → Agentforce Admin(現在最も現実的)

移行コスト:低(Trailhead+現場実践、3〜6ヶ月) 単価変化:Admin専任比 月+5〜15万円 到達単価(経験5年・Agentforce対応):SES正社員で月80〜100万円

既存のSalesforce操作知識をそのまま活かしてAgentforceの設定・管理を担えるようになるため、移行コストが最も低い。今Admin案件に入っているなら最初に検討すべきルートだ。


ルート2: Admin → Developer(Apex/LWC)

移行コスト:中(Apex習得に6〜12ヶ月程度、独学またはスクール) 単価変化:Admin専任比 月+15〜25万円 到達単価(経験5年・Apex経験3年以上):SES正社員で月90〜110万円

Salesforce開発者(Developer)は、コーディングスキルが必要な分希少性が高く、Admin専任より単価が明確に上がる。AdminとしてSalesforceの構造を理解したうえでApexを学ぶと、コード経験なしの独学者より習得速度が速いことが多い。

PD1(Platform Developer I)の取得を目標に置くと、学習の指針が明確になる。PD1取得後に現在のAdmin案件でApexを少しずつ担当する機会を作ることが現実的な第一歩だ。


ルート3: Admin → Salesforce Consultant / Architect

移行コスト:高(上流工程経験・プロジェクトマネジメント経験・業種知識の蓄積が必要) 単価変化:Admin専任比 月+30〜60万円 到達単価(Architect系・経験8年以上):SES正社員で月120〜150万円

Salesforceコンサルタント・アーキテクトは、Salesforceシステム全体を設計し、クライアントのビジネス要件を翻訳する上位ロールだ。Admin経験はコンサルタントへの基礎になるが、そこから業種知識・要件定義力・プレゼンテーション力を追加で身につける必要がある。

Admin案件をこなしながら「なぜこのORG設定になっているのか」を業務フロー視点で理解する習慣をつけることが、コンサルタント化への下地になる。


SES正社員でAdmin案件に入る際の会社選びのポイント

AdminとしてSESで働く場合、SES会社の選び方が単価・スキルアップの両方に直結する。確認すべきポイントをまとめた。

  1. 案件単価を事前に開示してくれるか: Admin案件は「複数ORG担当」の案件でも単価が1人月計算になっていることが多い。単価の内訳を聞いても答えてくれる会社を選ぶ
  2. Agentforce対応案件を扱っているか: 2026年以降はAgentforce案件があるかどうかがスキルアップの分岐点になる
  3. Admin専任でスキルアップできる環境があるか: 「複数ORG詰め込み」でなく、1つのORGで深く関われる案件を提供してくれるかを確認する
  4. 単価更新交渉を定期的に行う体制があるか: Admin案件は長期継続が多く、更新時の単価交渉が重要になる

よくある質問(FAQ)

Q. Salesforce管理者(Admin)のSES月単価はいくらですか?

Heyday 2026Q1データでは、ADX-201取得済みで月55〜80万円、Agentforce対応・複数認定で月75〜100万円が中心レンジです。Admin専任はApex開発者より月15〜25万円低い傾向があります。


Q. SalesforceのAdmin資格(ADX-201)を取ると単価は上がりますか?

Admin未資格との比較で月3〜5万円の上昇が見込めます。受験費用2〜3万円に対して投資回収は1〜2ヶ月と短い。ただしAdmin専任の単価上限は月85〜100万円程度で、資格数を増やすより経験の深さやAgentforce対応が重要です。


Q. CPQ Specialistを取得すると単価はどれくらい上がりますか?

Admin一般比で月8〜15万円の上昇が見込めます。CPQ経験2年・CPQ Specialist保有で月75〜85万円成約のHeyday実例(2026年Q1)あり。CPQ対応Adminは絶対数が少なく希少性が高いです。


Q. Agentforce対応AdminとAdmin専任で単価差はいくらですか?

2026年Q1時点では月5〜15万円の差が生じています。Agentforce案件はまだ「尚可」が多いですが、2027年以降に向けて差が拡大する見通しです。FlowをAgentforceと連携できるスキルが評価ポイントになっています。


Q. Admin案件で「1人で複数ORG担当」は普通ですか?

SES市場のAdmin案件ではよくある形態です。ただし単価は通常1人月計算のため、担当ORGが増えても単価が上がらないケースが多い。契約更新時に「2ORG目から月○万円上乗せ」を要求する交渉は正当です。


Q. Advanced Administratorを取得するメリットはありますか?

大企業(ユーザー数500名以上)のORGを管理する案件では、Advanced Admin保有が実質的な参入条件になることがあります。ADX-201のみとの比較で月5〜8万円の上昇が見込め、大規模案件への入口になります。


Q. SalesforceのAdmin専任でフリーランス転向するメリットはありますか?

FL単価は月75〜100万円が目安(SES正社員比20〜30%高い)。ただしAdmin業務は競合が多くDeveloper比でプレミアムは小さいです。Agentforce対応かCPQ専任でニッチを取ってからFL転向するのが有効です。


Q. AdminからDeveloper(Apex)に転向するとSES単価はいくら上がりますか?

Admin専任比で月15〜25万円の上昇が目安です。Apex経験3〜5年・PD1保有のSES正社員は月80〜100万円が標準レンジ。移行コストはApex習得に6〜12ヶ月程度かかりますが、単価上昇幅が大きく長期的なROIは高いです。


Q. SalesforceのAdminは将来なくなる仕事ですか?

定型的なユーザー追加・権限変更・レポート配信はAIで自動化されます。ただしAgentforceの設定・管理自体がAdmin業務になるため「Agentforce対応Admin」の需要は増えます。定型業務のみのAdminは将来リスクがあります。


Q. Experience Cloud ConsultantはAdmin案件の単価に影響しますか?

ADX-201比で月5〜10万円の上昇が見込めます。Experience Cloudポータル案件は独立して発生しやすく専門性が単価直結します。CSS等サイト設計の基礎も必要でAdminからDeveloperへの橋渡しになる資格です。


Q. SES正社員のSalesforce Admin案件で単価交渉できますか?

可能です。有効な根拠は、管理ORG数・ユーザー数・Flow数の定量提示、Agentforce対応等の追加スキル取得、フリーランス公開単価比較の3つ。契約更新前3ヶ月からの働きかけが有効です。


Q. SES正社員でSalesforce Admin案件に入る場合、還元率はいくらが妥当ですか?

70〜80%が適正レンジです。Admin案件は長期継続が多いため「年1回の単価見直し条件」もセットで確認すべきです。60%以下の還元率は相場より低い。Heydayでは還元率を事前に明示しています。


まとめ

SalesforceのAdmin(管理者)としてSES正社員で働く場合の月単価は、ADX-201取得済みで月55〜80万円、Agentforce対応や複数認定(CPQ・Experience Cloud等)があれば月75〜100万円がHeydayの2026年Q1データによる実態だ。

Admin専任はApex Developerより月15〜25万円低く、Admin専任のままで単価100万円を超えるのは難しい。単価を上げる現実的な方向性は3つある。

  1. Agentforce管理者スキルを加えてAdmin業務の上位版に移行する(移行コストが最小)
  2. PD1取得を目標にApex習得してDeveloperにシフトする(単価上昇幅が最大)
  3. CPQ SpecialistまたはExperience Cloud Consultantでニッチ専門性を取る(特定業種への差別化)

複数ORG担当リスクは、担当規模の定量化と契約更新時の交渉によって逆に単価アップの根拠に変えられる。

Heydayでは、Salesforce Admin案件を含む全案件で契約単価を事前に開示している。自分の単価が市場相場と合っているかを確認したい場合は、まず診断ツールで現在のスキルに基づく単価レンジを算出してほしい。

あなたの市場単価を診断する →


まとめ

SalesforceのAdmin案件でSES正社員として働くなら、単価レンジと複数ORG担当リスクを理解した上で、Agentforce対応スキルへの移行タイミングを設計することが重要だ。

案件例を見てみる

技術スタック・単価帯・勤務形態がわかる具体的な案件情報

小川将司

この記事の著者

小川将司

Heyday株式会社 代表取締役

IT業界12年・SES事業6年・Salesforce Admin案件を複数扱うSES経営者が執筆

Heyday株式会社 代表取締役。エンジニア・PM/PdMを経験後、SES事業を創業。複数クライアント現場でAI導入コンサルティングを担当。「ITをもっとフェアに」を掲げ、マージン構造の開示に取り組む。

シェア:XB!

次に読む